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Apple Geeks 第166回

「boot2docker」も動作!! 「Hypervisor.framework」が変えるOS Xの仮想化環境

2015年08月27日 11時00分更新

文● 海上忍(@u_shinobu)、編集●ハイサイ比嘉/ASCII.jp

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FreeBSD向け「bhybe」をYosemiteに移植した
ハイパーバイザー「xhyve」

 ここに紹介する「xhyve」は、FreeBSD向けに開発されたもの(bhybe)をMichael Steil氏がOS X Yosemiteに移植したハイパーバイザーだ。改めていうまでもなく、Hypervisor.frameworkにより実装されており、仮想化ソフトなしにLinuxなどのOSをOS X上で動作させられる。コード全体のファイルサイズが300KBに満たないというコンパクトさも、特筆すべきだろう。

FreeBSD向け「bhybe」をYosemiteに移植したハイパーバイザー「xhyve」

 xhyveのシステム要件はOS X Yosemite(v10.10.3)以降、Intel VT-x/EPTに対応したCPUを搭載するMacが必要だ。Yosemiteは2007年以降のMacでサポートされるが、MacにおけるIntel VT-x/EPT対応CPUの採用は2010年以降であり注意したい。

 インストールは、あっけないほど簡単。開発環境(Xcode)がインストールされていれば、以下のとおりコマンドを実行していくだけで、コンパクトなLinux OS「Tiny Core Linux」が起動する。なお、終了するときには(自律的に動作するOSであるだけに)「sudo halt」を実行する。


$ git clone https://github.com/mist64/xhyve
$ cd xhyve
$ make
$ sudo cp build/xhyve /usr/local/bin/
$ sh xhyverun.sh

 約10MBという最小構成のためGUI(X Window System)はなく、CUIを介しての操作となるが、中身は完全なLinuxだ。procファイルシステム(最新システム情報が反映されるLinux独特の擬似的なファイルシステム)もあれば、lsmodなどカーネルモジュール関連のコマンドもあり、ひととおり眺めても仮想化ソフトで実行するLinuxと根本的な部分での違いはない。

あっけなく「Tiny Core Linux」が起動した。ここまで要した時間は、ダウンロードを含めても5分ほど

/proc/cpuinfoをチェックしたところ、実機(MacBook Air 11-inch、Mid 2013)と同じCore i5 1.3GHzが検出された

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