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最新パーツ性能チェック 第181回

eスポーツプレイヤーのGPU選択肢を変える可能性を秘めた「GeForce GTX 950」

2015年08月21日 08時00分更新

文● 加藤 勝明 編集●北村/ASCII.jp

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さまざまなゲームでの性能をチェック

 それでは様々なゲームにおける描画性能をチェックしてみよう。軽いものから重いものへ、順番に試す。解像度はすべてフルHD(1920×1080ドット)に統一している。

 まずは「ファイナルファンタジーXIV: 蒼天のイシュガルド」の公式ベンチである。画質は“最高品質”、DirectX11モードにて測定している。

ファイナルファンタジーXIV: 蒼天のイシュガルド

 GTX750Ti~650が“普通”から“やや快適”判定なのに対し、GTX950は最高画質設定で“とても快適”を獲得。3DMarkの性能の傾向とほぼ同じだ。

 続いてはいよいよ発売が目前に迫った「MGSV:TPP」の序章である「METAL GEAR SOLID V: GROUND ZEROES」だ。画質はすべて最大にし、シナリオ“諜報員回収”プレー時のフレームレートを「Fraps」で測定している。

METAL GEAR SOLID V: GROUND ZEROES

 60fpsでキャップがかかる仕様のため、GTX960と950の差は非常に小さくなっている。GPUのスペックが抑えられているためシーンによっては若干重さを感じることもあるが、PS4以上の画質設定にしても快適に楽しむことができた。GTX950とMGSV:TPPのバンドルパッケージが(いまのところ)ないことが非常に残念ではある。

 今度はやや重い「バトルフィールド ハードライン」でも試してみる。画質はプリセットの“最高”に設定。プロローグ最初のカーチェイスシーンにおけるフレームレートを「Fraps」で測定した。

バトルフィールド ハードライン

 傾向はこれまでのベンチとまったく変わらないが、ゲームの負荷が増したことでGTX960との実力差がどんどん明確になってきた。

 GTX960では平均60fps近くでプレー可能だが、GTX950だとオブジェクトが一気に増えるようなシーンでカクつきが感じられる。GTX950で遊ぶなら画質は1段落とすといいだろう。

 最後はやや無茶振りに近いが「ウイッチャー3 ワイルドハント」を最高画質でプレーしてみた。HairWorks関係はすべて最大にしているため、描画負荷はかなり高くなる。

ウイッチャー3 ワイルドハント

 結果はやる前からある程度見えていたが、GTX960~950でも最高画質プレーは辛い。ただGTX950なら画質(後処理含む)を“中”にセットすることで、平均fpsを44.7fpsまで上げることができる。他の重量級ゲームもやや低めの中画質で対抗できそうだ。

GPUとしては良好な性能だが
実売価格の落ち着きを待つ必要が……

 駆け足でGTX950の性能をチェックしてきたが、今回MOBA系への最適化が試せなかったのが非常に残念だった。しかし他のゲームでの描画性能はさすが第2世代Maxwellといったところ。

 特にGTX750Tiではもの足らなすぎだが、GTX960には手が出ない、という人には最適な一枚となるだろう。

GTX750Tiではもの足らなすぎだが、GTX960には手が出ない、という人には最適な一枚

 しかし問題は価格設定。前述の通りGTX950の実売価格はGTX960と一部オーバーラップしているため、お買い得感はさほど高くない。

 GTX950が2万円前後まで下がらないと、もう1000~2000円足してGTX960に行った方が得という構図は非常によろしくない(GTX960なら消費電力的も大したハンデはない)。

 今すぐ欲しい人は別として、これから低予算でゲーミングPC環境を整備したい人は、価格が落ち着いてからでも遅くはなさそうだ。

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