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アパレル小売業の倒産件数、19.5%増の104件に

2015年08月10日 09時26分更新

記事提供:通販通信

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image (株)帝国データバンクが10日発表した「アパレル関連業者の倒産動向の調査結果」によると、2015年1月~7月までのアパレル企業倒産件数は、前年同期比6%増の176件となった。

アパレル関連業者の倒産は2年連続で減少していたが、15年は一転して増加傾向となり、3年振りに年間300件を超えるペースとなっている。小売・卸別では、小売業の倒産が同19.5%増の104 件、卸売業は同8.9%増の72件となった。特に小売業の倒産は2000年以降最多のペースで、アパレル企業の倒産件数を押し上げた。

 小売業で最大の負債額はサーフブランドを展開していた(株)アートビレッヂの40億7500万円で、ヤングカジュアルブランド「Chuxx(チュウ)」で有名なシー・エス・ピー(株)の16億8700万円が続いた。どちらも積極的に多店舗展開を進めており、ネット通販には積極的でなかった。小売業負債額のトップ10には、女性向けファッション通販サイト「Spring days」を運営していた(有)高田企画(負債額:1億7800万円)、「2%TOKYO」のショップ名で通販サイトと店舗で商品を展開していた(株)Abundance(同:1億6300万円)の名前もあった。

 円安傾向が続いている状況で、卸業者の倒産件数は減少しているが、小売業者では大幅に増加している。同社は今後の秋冬物シーズンの商戦期に向け、円安の影響が本格化すると予想。海外生産が多いアパレル企業は、円安によるコスト増加が決算に大きく影響を与えるとの見方を示した。この状況が、体力のない中小アパレルの倒産増加傾向に拍車を掛ける可能性がある、としている。

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