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東芝と共同運営する四日市工場でパイロット生産開始

サンディスク、世界初256ギガビット 3ビットセルの48層3D NANDチップを開発

2015年08月04日 12時35分更新

文● 松野/ASCII.jp

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サンディスクが256ギガビットの3D NANDメモリーを開発。画像はBiCS技術を採用した東芝のメモリー

 米サンディスクコーポレーションは現地時間8月3日、48層積層プロセスを採用した世界初の256ギガビット 3ビットセル(X3)3D NANDチップを開発し、東芝と共同運営する四日市工場でパイロット生産を開始したと発表した。

 48層BiCS(Bit Cost Scalable)技術を用いて開発されており、従来の平面構造NANDに対し、1つのダイの中でセルを垂直方向に48層重ね合わせる積層構造を採用することで、より小スペースに大容量を搭載。コスト削減、消費電力低減、パフォーマンスの向上にも寄与する。また、容量は垂直に積層されたセル数により決定されるため、個別のセル容量のみを大幅に増やすことも可能となっている。

 これまでの平面NANDは製造プロセスの微細化により面積あたりの容量を増やしてきたが、セルの間隔が狭まるにつれて電気的な干渉が発生、エラー率が高まることが知られていた。積層構造のNANDでは干渉を回避しつつ容量を増やせるほか、これまで干渉問題の対策のために採用されてきた、ストレージに書き込まれたデータが正確かどうかを検証するベリファイ作業を簡略化できるため、高速な書き換え処理が可能となり、速度が向上するなどのメリットがある。

 256ギガビット X3 3D NANDチップは、2016年以降、コンシューマー製品、クライアント、モバイル機器、エンタープライズ向けに出荷を開始する予定としている。

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