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高高度を太陽電池で飛び続け、僻地の人々にネット接続を提供

フェイスブック、無線接続サービス用ドローンを公開

2015年07月31日 14時47分更新

文● 行正和義 編集/ASCII.jp

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Aquila。横幅だけならば旅客機にも匹敵するサイズの全翼機

 フェイスブックは7月31日、広域無線接続を提供する無人飛行機「Aquila」の画像などを公開した。

 いまだ世界のうち40%の人がインターネットへのアクセス手段を持たず、接続できても2G(GSM)がせいぜいといった地域に住む人は多い。これらの人々は今後のネット接続の潜在的需要とされているが、地上基地局の設置は費用がかかりすぎるため広域無線アクセスを提供する空中基地局を研究・開発していた。今回発表されたAquilaはイギリスの企業が開発を進めてきた全翼型無人航空機で、翼上面に太陽電池を持ち90日間もの滞空時間を持つ。

翼端がウィングレットになっている以外は垂直尾翼を(水平尾翼も)持たない。大型モーターで大径プロペラを回す4発機

 翼幅はボーイング737にも匹敵する。機体は地上局と高速レーザー通信でデータ送受信を行ない、利用者にはWi-Fi接続またはLTEサービスを提供するという。飛行高度は6000~9000フィート。

低高度衛星などよりはもちろん低いが、その地域に留まってサービス提供を継続できるのが特徴だ

 Aquilaの小型実験機での飛行はすでに完了しており、順調に進めば年内にも実機での飛行試験が行なわれるという。同様の空中基地局による未ネット普及地域へのアクセス提供は、低高度衛星やエアロスタット(高高度気球)など、グーグルを初め各種の企業・団体が進めているが、どうやらフェイスブックが一番乗りになりそうだ。

サービス提供イメージ。1機で約50km程度をサービスエリアとするようだ

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