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プリンストンが販売する高機能ストレージ「Drobo」を活用しよう 第3回

容量アップでき、長らく安心な外付けHDDなら「Drobo 5D」で決まり!

2015年07月22日 11時00分更新

文● 飯岡真志 編集 ●金子/ASCII.jp

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Drobo 5Dは速い?

 ストレージ機器は、やはり性能が気になるもの。いくら拡張性が高くて、管理の手間もほとんどかからないとはいえ、一般的な外付けストレージや内蔵HDDと比べて段違いに遅いようでは、実用的には厳しい。そこで性能を検証するために、Drobo 5DへのHDD搭載台数を2~5台まで変化させ、CrystalDiskMark 4.0.3(64bit版)でシーケンシャル読み出し/書き込み速度を測定した(テストサイズ、条件などは、CrystalDiskMarkのデフォルトのまま)。

 CrystalDiskMarkは、読み出し/書き込み、マルチスレッド/シングルスレッドで合計4通りのシーケンシャル転送速度が得られる。結果から言うと、Drobo 5DではHDDの台数と転送速度の相関関係は明確には現れなかった。HDDを増やしたからと行って転送速度が上がるわけではなく、逆にHDD台数が少ないからといって、無条件に遅くなる事もない。

 また読み出し/書き込み、マルチスレッド/シングルスレッドの差についても、一般化できるような傾向は見出だせず、同じ条件下での測定結果もばらつきが大きかった。BeyondRAIDの処理が複雑なため、その時々の状態によって処理速度がばらつくのだろう。そこで、ここではDrobo 5Dのポテンシャルを表すものとして、各条件でのチャンピオンデータを紹介する。

Drobo 5Dのパフォーマンス
条件転送速度(MB/sec)HDD(台)
読み出し/マルチスレッド259.54
書き込み/マルチスレッド150.55
読み出し/シングルスレッド249.43
書き込み/シングルスレッド269.55

4台のHDDを搭載した場合のCrystalDiskMarkの測定例

 このようにマルチスレッドによる書き込みを除いては、250MB/sec前後の値が得られており、SSDには及ばないにしても内蔵HDDを上回るレベルの性能となっている。またWindowsマシンからDrobo 5Dへのファイルコピーの際にも、120MB/sec程度の転送速度が観測されていた。これは、Windowsマシン側の内蔵HDDからの読み出し速度によって性能の上限が規定されているためだろう。

 今回Drobo 5Dに搭載したHDDは、SATA接続では読み書きともに110~120MB/sec程度の転送速度が出る製品だ。Drobo 5Dの転送性能は単体のHDDと比較して、最大で2倍以上の転送速度を実現している

 読み出し(Drobo 5D→コンピューター)については、複数のHDDから(RAID 0のストライピングのように)並行して読み出すことで、性能を高めていると思われる。

 一方書き込み(コンピューター→Drobo 5D)については、データ保護のための処理(RAID 5のパリティデータ生成・書き込み相当)が必要となるが、Drobo側で上手く処理されているようだ。RAID機器の「ハードウェアRAID」のようなものと思えばいいだろう。

 高速な読み書きを実現したDASであるDrobo 5Dは、冒頭で述べたようなユースケース、つまり小型のパソコンと組み合わせて大容量・高速のストレージとして用いるのに適しているのだ!

Droboは高い?高くない?

 本連載を読んでDrobo 5DやDrobo 5Nに興味が湧き、右側に表示されているアマゾンへのリンクをクリックしてみたものの、価格を見てちょっと引いてしまった方もいるだろう。だが、専門知識不要でRAID5/6相当のデータ保護が可能で、HDDを追加・交換するだけで必要に応じて容量を増加させられるDroboの機能は、他のストレージ機器では得られない。容量追加が容易なため、一度買えば長く使い続ける事が可能だ

 写真や動画といったデータは、ひとたび失ってしまったら、復活させることはできない。デジカメで撮った旅行の写真が入っていたHDDを吹き飛ばした結果、微妙な関係になってしまった家族やカップルの話も聞いたことがある。そんなつまらないトラブルの可能性を減らすための保険として、Droboを選ぶのもありではなかろうか。

 大容量のデータを安全に、かつ簡単に保存しておける外付けストレージが欲しい。そんな方にこそ、Droboはお勧めである。

NASモデルやサーバールーム向けモデルもラインアップ

 Droboシリーズには、家庭向けからサーバーとの接続に使うハイエンドストレージまで、多くの製品を用意している。ここでは、大企業の部門/中小企業から、家庭でも使える製品を紹介しよう(写真をクリックすると、メーカーページに飛びます)。

本記事で紹介している5ベイ搭載のNAS製品「Drobo 5N」

5ベイ搭載、USB 3.0/Thunderbolt対応の「Drobo 5D」

iSCSIに対応し、12ベイを搭載する企業向けモデル「Drobo B1200i」

最大8台ものHDDを内蔵可能な8ベイ搭載モデルのNAS「Drobo B800fs」

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