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4K、8K、HDR……謎の用語が続々出てくる薄型テレビの基礎知識 ― 第2回

4K/8K放送から有機ELにIGZO……次世代テレビの技術を解説!

2015年07月14日 12時00分更新

文● 鳥居一豊

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 フルHDの4倍の解像度を持つ4Kテレビも、1インチ=5000円程度といった身近な価格のモデルが登場するようになってきた。

 一方で、4Kテレビの真価を味わえる4Kコンテンツも次第に増えてきている。2014年には、4K試験放送「Channel 4K」がCSで開始され、2015年春には「スカパー!」が運営する「スカパー! 4K」(総合/映画)がスタート。

 また、インターネットを使った動画配信も「ひかりTV 4K」がサービスを開始しているほか、7月6日には「アクトビラ 4K」が開始された。

 このように、4Kコンテンツ時代はすでにはじまっており、今後ますます充実したものになっていくと思われる。

 しかも、総務省が主導する今後のテレビ放送のロードマップでは、4Kどころか、さらに4倍の解像度を持つ「8K」放送まで視野に入っている。今回は、そんなテレビ放送の進化と、それにともなって登場する新しい技術規格などについて紹介していく。

2016年、BS17chで8K/4K試験放送が開始
2020年には東京オリンピックを8K/4Kで放送!!

総務省の「4K・8Kロードマップに関するフォローアップ会合中間報告のロードマップをまとめた図
総務省の「4K・8Kロードマップに関するフォローアップ会合中間報告のロードマップをまとめた図

 まずは、総務省が主導する「8K/4Kロードマップ」を紹介しよう。来年の2016年には、BS用衛星を使った8K/4K試験放送の開始が予定され、技術的な検討や制度の整備、試験放送を行なう放送局の免許手続きなどが準備されている。

 ちなみに、現在の予定では、8Kと4Kを時間帯で分けた編成になる模様で、8K放送は1チャンネル、4K放送は最大3チャンネルの放送が可能になるようだ。

 これに合わせて、CATVや動画配信サービスなどのIPTVでの8K/4K放送のための実用に向けた実験なども行われる。

 衛星での8K/4K放送は2018年には実用放送開始の予定。Channel 4Kなどを見ていると試験放送と実用放送の違いがわかりにくいが、基本的に試験放送は試験用のデータ(カラーバーなどのテスト映像や基準信号など)を流すためのもので、見て楽しい番組が放送されることは少ない。

2014年6月に開設された4K専門チャンネル「Channel 4K」
2014年6月に開設された4K専門チャンネル「Channel 4K」

 Channel 4Kの場合、放送開始以来コンテンツが続々と増えているし、リピート放送が多いものの見て楽しい番組ばかりだが、これはちょっと異例とも言える(世界的に見ても4Kコンテンツの放送は例がなく、テレビ局や映画会社などが、ソフト側からの4K放送の制作の課題を見つけるため積極的に活用していることが大きな原因)。

 これが実用放送になると、放送をオンエアして制作したテレビ局などが利益を得る目的の放送(本放送)に近づく。だから、CMが入ることも予想できるし、リピート放送が多いと視聴者が離れてしまうので、リピート率も減るだろう。ここでは、本格的に楽しめる番組が続々と放送されるようになるのは2018年と考えておけばいい。

 そして、2020年(東京オリンピックの開催年)には、東京オリンピック、パラリンピックの中継の多くが8Kまたは4Kで放送されることが予定されている。このあたりは将来のスケジュールだが、事実上の本放送の開始と考えていいだろう。

 もちろん、これはあくまでも予定。2018年、遅くとも2020年に収益が見込めるほどに8K/4Kテレビが普及しているかどうかは誰にもわからないし、それほど多くの人が見ていないとしたら、テレビ局も8K/4K放送を大量に制作することは難しいだろう。

 8K/4Kテレビの普及が先か?、8K/4Kコンテンツの充実が先か? という、いつもの話になってしまうわけだが、ハードとソフトの両輪のバランスを取りながら、予定に向けて進んでいくものと思われる。

 ところで、地上波はどうなるのだろうか? 今のところ、地上波は今後もハイビジョン放送のままだ。地上波の帯域で4K/8K放送をするには帯域が厳しい(放送局が減る)などの問題もあるが、2011年にすべてのテレビ視聴者がテレビの買い換えをすることになった地デジ化があったのに、10年も経たずにまたテレビの買い換えを強制されるようなことにはならない。

 その意味では、今現在テレビ放送は地デジしか見ておらず、今後もそのつもりという人は、8Kや4Kのことはあまり気にしなくていい。

 また、現行の4K試験放送「Channel 4K」は、来年以降どうなるかについては未定。BSでの試験放送の開始後も、当面は放送が継続される見通しとなっている。混同されがちだが、「スカパー! 4K 総合/映画」はれっきとした商用放送なので、今後も放送は継続される。

(次ページに続く、「4Kコンテンツを収録したULTRA HD Blu-Ray

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