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マイクロソフト・トゥディ 第151回

「Bing不動産」 - SUUMOの情報を表示できる、Bingプラットフォーム戦略第1弾

2015年07月06日 14時00分更新

文● 大河原克行、編集●ハイサイ比嘉/ASCII.jp

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 日本マイクロソフトが、検索エンジン「Bing」および地図サービス「Bing Maps」を活用した新たなサービス「Bing不動産」を開始して、約1カ月が経過した。

 Bing不動産は、リクルート住まいカンパニー(SUUMO)と連携した新たな物件情報検索サービスで、SUUMOが持つ住宅・不動産情報を地図上に表示。ユーザーが直感的な操作で物件情報を検索できるのが特徴だ。

 従来も地図から探す物件検索サイトはあったが、それらは決して地図に特化したサービスではなく、あくまでも場所を特定する、あるいは地域を候補に挙げるという使い方に留まっていたといえよう。

地図の特性を十二分に活用した「Bing不動産」

 Bing不動産は、地図の特性を十二分に活用したサービスである点が、既存のものとは大きく異なる。

「Bing不動産」の特徴と機能

 たとえば、コンビニエンスストアから50mの範囲にある物件を探したいという場合には、周辺施設を追加表示する機能によって、絞り込みを行なったり、視覚的にコンビニの場所を確認できる。地図上での絞り込みは、「スライダー」によって動的に変更可能だ。

コンビニエンスストアから50mの範囲にある物件を探したいという場合には、周辺施設を追加表示する機能によって、絞り込みを行なったり、視覚的にコンビニの場所を確認できる

地図上での絞り込みは、「スライダー」によって動的に変更可能

 従来の物件検索では、個別の物件情報に表示されている内容から判別したり、住所を入力して、そこから判断する必要があったが、そうした手間がなく情報が入手できるというわけだ。

 また、住環境に関わる追加情報を利用することで、これを地図に情報を重ねて確認するということもBing不動産の特徴のひとつだ。ここでは、用途地域や地価公示価格などを組み合わせることで、近隣にはどんな建物が建っていそうなのか、あるいは空地にはどんな建物が建つ可能性があるのかなども推測できる。今後は、賃料ヒートマップを追加予定で、地域における家賃相場と連動しながら物件を確認することが可能だ。そして、Bingならではの検索機能を生かして、サイト内のBing検索ボックスから、物件口コミ情報を検索して、物件に関する情報や地域に関する情報も収集できる。

用途地域や地価公示価格などを組み合わせることで、近隣にはどんな建物が建っていそうなのか、あるいは空地にはどんな建物が建つ可能性があるのかなども推測できる

 米マイクロソフト Bingインターナショナル シニアビジネスディベロップメントマネージャーの佐野健氏は、「地図をプラットフォームとした新たな検索方法を提供することで、物件探しを容易にできる。このプラットフォームを利用して、今後も新たな物件探しの手法を提案していきたい」とする。また、リクルート住まいカンパニーでは、「Bing不動産によって、必ず理想の物件に出会えると期待している」と語る。

米マイクロソフト Bingインターナショナル シニアビジネスディベロップメントマネージャーの佐野健氏

 今後の新たなサービスとしては、転勤などの関係で離れた場所に住んでいる夫婦が一緒に物件を検討するといった場合にも、様々な条件付けから両者の「落としどころ」となりそうな候補物件を提示する機能「パワーバランス検索」(仮称)を、2015年後半にも実装する予定で、これにより、両社が求める「想定候補物件群」を提示することなどが可能になるという。

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