鉄板＆今が旬なパーツを性能検証!! 第1回

【鉄板＆旬パーツ】コスパ抜群の定番HDD「WD Green」

　多種多様なPCパーツのなかには、高い性能やコストパフォーマンスなどから、鉄板や旬と呼ばれる製品がいっぱい。週末のアキバ各ショップでは数量限定特価で並ぶことも多々ある狙い目パーツとなっている。そんなPCパーツの紹介と性能チェックをしていこう。

PCパーツショップにはさまざまな製品がズラリ。どれを選べば良いのか悩んでしまう。そんなPCパーツの鉄板＆売れ筋をマスターしよう

特価HDDの常連でもある
「WD Green」シリーズ

　連載第1回で取り上げるPCパーツはHDD。容量と価格はもちろんだが、回転数やバッファ容量、静音性、省電力性、耐久性と選ぶ際に気になってくるポイントが多いPCパーツのひとつだ。

　ズラリと製品型番が並ぶ価格表を前に、慣れない人はそこでフリーズしてしまうことも。そんなラインナップ豊富なHDDのド鉄板と言えるのが、Western Digitalの「WD Green」シリーズだ。可変回転数による静音性や省電力性、そしてコストパフォーマンスの高さで、HDDの鉄板の地位を確固としている。

　名称こそ同じ“Green”だが、1枚あたりのプラッタ容量の増加など、進化を続け、近いところではコスパが良い容量6TBモデルが登場している。

限定特価品や価格を別に出すショップなど、「WD Green」シリーズが人気なのがうかがえる（ともに5月末時点の店頭ポップ）

用途ごとにイメージカラーが違うWesternDigital製HDD。低速回転、低発熱で、内蔵や外付けでのデータ保存先向けがグリーンカラーの「WD Green」になる

　隔週で掲載している【売上ランキング】のHDD調査でも、ほぼ必ず「WD Green」シリーズはランクインしており、2013年12月25日から2015年4月8日調べまで、計4回のHDDランキング調査結果のトップ10に輝いている。

　1位～10位の順にポイント(10～1点)を付けしてランキング化してみると、容量3TBの「WD30EZRX」が32ポイント獲得でトップになっている。

2013年12月25日から2015年4月8日までのHDDランキング調査結果
順位	ポイント	製品名	実売価格
1位	32点	Western Digital「WD30EZRX」 （3.5インチ、3TB、SATA3）	1万1000円前後
2位	29点	Western Digital「WD20EZRX」 （3.5インチ、2TB、SATA3）	8000円前後
3位	22点	Seagate「ST2000DM001」 （3.5インチ、2TB、SATA3）	8000円前後
4位	18点	東芝「DT01ACA100」 （3.5インチ、1TB、SATA3）	5700円前後
5位	13点	東芝「DT01ACA200」 （3.5インチ、2TB、SATA3）	8300円前後
6位	11点	Seagate「ST3000DM001」 （3.5インチ、3TB、SATA3）	1万1000円前後
7位	10点	Western Digital「WD40EZRX」 （3.5インチ、4TB、SATA3）	1万6000円前後
8位	9点	Western Digital「WD40EFRX」 （3.5インチ、4TB、SATA3）	1万9000円前後
9位	8点	東芝「DT01ACA300」 （3.5インチ、3TB、SATA3）	1万900円前後
10位	7点	HGST「HUA722010CLA330」 （3.5インチ、1TB、SATA2）	10万800円前後

※価格は2015年6月8日調べ

　今回はそんな「WD Green」シリーズのなかから、堂々の1位にランクインした容量3TBの「WD30EZRX」、7位で容量4TBでは最安クラスになっている「WD40EZRX」、ランク外だが「WD40EZRX」同様に容量6TBでは最安クラスに位置している「WD60EZRX」を用意。そのパフォーマンスを計測した。

グリーのラベルが「WD Green」シリーズの証。3TB「WD30EZRX」、4TB「WD40EZRX」、6TB「WD60EZRX」を用意した

「WD Green」シリーズのスペック
型番	WD30EZRX	WD40EZRX	WD60EZRX
容量	3TB	4TB	6TB
回転数	IntelliPower（回転数可変）
プラッタ容量	1TB		1.2TB
プラッタ枚数	3枚	4枚	5枚
バッファ	64MB
インターフェース	SATA3（6Gbps）
アイドル時平均消費電力	3W	3.3W	3.4W
リード・ライト時平均消費電力	4.1W	4.5W	5.3W
製品保証	2年
実売価格	1万1000円前後	1万6500円前後	2万8000円前後

　回転数やバッファ容量などのスペックは同じだが、6TBの「WD60EZRX」のみ1.2TBプラッタ×5枚の構成になっている。

　ちなみに2012年の9月ごろは、750GBプラッタを採用した「WD30EZRX」と、1TBプラッタ採用の「WD30EZRX/K」や「WD30EZRX-1TBP」の両方が店頭に並んでいたが、中古以外なら「WD30EZRX」＝1TBプラッタモデルと思って問題ない。

　今でも「WD30EZRX-1TBP」型番で表記しているショップも多いが、ここではメーカー型番となる「WD30EZRX」で明記している。

（→次ページヘ続く　「パフォーマンスをチェック」）