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「見える」からわかる!システム障害の原因をあぶり出すテク 第1回

進む「ITインフラの複雑化」と「運用管理のサイロ化」、その解決策は

なぜ、いま運用管理の“バージョンアップ”が必要なのか

2015年06月12日 15時00分更新

文● 大塚昭彦/TECH.ASCII.jp

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「統合」「可視化」「低コスト」のソーラーウインズ製品

 運用管理の現状に対するこうした問題意識に基づいて設計、開発されているのが、ソーラーウインズの監視ソフトウェア群だ。1999年設立の同社は、ネットワークからサーバー、ストレージ、仮想化環境、データベース、アプリケーション、セキュリティ機器まで、幅広い領域をカバーする監視ソフトウェア群を提供しており、全世界で30万社以上の顧客を有している。

■代表的なソーラーウインズ製品

○ネットワーク監視
Network Performance Monitor(NPM) あらゆる規模のネットワークで障害、可用性、およびパフォーマンスを監視
NetFlow Traffic Analyzer(NTA) 可視性に優れたダッシュボードにネットワークトラフィックおよび帯域幅使用率を表示
○サーバー/アプリケーション管理
Server & Application Monitor(SAM) 150以上のアプリケーションに対応し、監視、アセットインベントリ、レポート、アラートを実行
○仮想化環境管理
Virtualization Manager(VMan) VMからデータストアまで、パフォーマンス、容量、台数の増加を監視
○ストレージ管理
Storage Manager(SMan) LUNからスピンドルまで、ヘテロジニアスな物理ストレージ環境を強力に管理

 まず大きな特徴の1つは、幅広い監視対象/監視機能をニーズに応じて組み合わせ、単一の監視コンソールに統合できることである。もちろん複数の担当者間で共用できるので、「どこで何が起きているのか」の情報が容易に共有できるわけだ。これは、障害原因の切り分け作業において有効に作用する。

 また、状況をまとめて可視化できるWebコンソールは、担当者それぞれの業務に応じて表示項目を自由にカスタマイズできる。アラートやレポートのカスタマイズもこのWebコンソールから簡単にでき、現場での日々の監視から経営陣への定期報告まで、企業における幅広いニーズを満たす。

Webコンソールの画面例。各担当者の担当領域に応じて、表示項目を自由に構成できる。各項目からドリルダウンして詳細情報を確認することも可能

 アイコンやグラフ、マップなどの形でわかりやすく可視化されるネットワーク/システムの状況は、クリックでドリルダウンし、より詳細な状況を見ることができる。まだ専門知識が身についていない新米担当者、あるいは他領域の担当者であっても、トラブルの原因を詳しく調べることができるだろう。

 シンプルに導入できる点も特徴だ。導入作業は通常1時間以内で済み、監視対象の検出やマッピング、設定など、大部分の作業が自動化されている。もちろん、主要ベンダーの製品をカバーするマルチベンダー対応だ。

 最後に、豊富な機能を備えながらも低コストで導入できることも特徴である。たとえば、同社の主力製品である「Network Performance Monitor(NPM)」の場合、ICMPやSNMPによるネットワークノードの死活監視、パフォーマンス監視に加え、WMIやVMWare APIに対応したサーバーのパフォーマンス監視、さらにはパケットスニフィングによるアプリケーション単位のユーザー体感品質の分析といった機能を網羅し、25万400円(税抜)からという価格設定となっている。

Network Performance Monitor(NPM)の画面例

 各製品には、全機能が30日間試用できる無料試用版が提供されている。さらに、ソーラーウインズのサイトでは、実際に同社監視製品群を操作できるデモ環境も提供されている。まずは十分に機能を試してから、必要な製品だけを導入することが可能だ。

新しいツールで運用管理をバージョンアップしよう!

 可視化と統合化に長けたソーラーウインズの監視ソフトウェアを導入することで、サイロ化していたIT運用管理の“情報ハブ”が生まれる。

ネットワーク/システム全体の状況を可視化する「情報ハブ」によって、担当者間の認識共有が生まれる

 担当者どうしが同じツールを通じて全体の状況認識を共有することで、障害原因の切り分けと対応の作業が迅速化され、工数も削減される。特に日本では、企業IT部門と外部のシステムインテグレーターが密接に連携して協調型の運用管理を行っているケースが多いが、その場合にもこの“情報ハブ”は有効に機能するだろう。

 さらに、ふだんからネットワーク/システムの状況を可視化し、異常の兆候をいち早く察知できる環境を整えることで、ネットワーク/システムの安定運用にも寄与することになり、業務やサービスの品質向上というビジネスメリットも生まれる。

 シンプルなデザインになっているため、ある領域の担当者が不在の場合でも、ほかの領域の担当者がカバーしやすいというメリットもある。さらに、これまで監視の目が行き届いていなかった部分にも注目できるようになる。

 さて次回記事からは、仮想トラブル事例を1つずつ取り上げて、それがソーラーウインズのツールからはどのように「見える」のか、そしてどう解決できるのかを検証していくことにしよう。

(提供:ソーラーウインズ)

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