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OpenStack環境におけるストレージと管理の効率化を実現

HP、OpenStack Kiloリリースに最新ストレージ機能を提供

2015年05月12日 06時00分更新

文● 大塚昭彦/TECH.ASCII.jp

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 日本ヒューレット・パッカード(日本HP)は5月11日、OpenStackの最新安定版である“Kilo”リリースにおいて、コンバージドストレージの管理自動化やフラッシュストレージなどの技術を、HPの貢献により導入したことを発表した。OpenStack環境のストレージと管理を効率化する機能群。

 HPでは、2014年から商用OpenStackディストリビューション「HP Helion OpenStack」を提供(関連記事)すると同時に、OpenStack Foundationの創設プラチナメンバーに就任するなど、オープンソースのクラウド技術であるOpenStackコミュニティへの貢献を続けている。

 HPは今回、OpenStack Kiloリリースにおいて、ストレージ分野で「アプリケーション中心の自動化されたコンバージドストレージ管理機能のサポート」「KVM仮想化技術を企業の実運用環境に対応させること」の2点を戦略的目標として、ストレージと管理を効率化する下記の各新機能を導入している。

・Evaluator Scheduler: ワークロードリクエストごとにストレージのリソースを自動的に割り当てることで、管理性とリソースの効率性を向上させる。

・Adaptive Flash Cache: ストレージシステムのDRAMキャッシュに対する仮想拡張機能として、フラッシュを用いた「フラッシュキャッシング」を利用可能にする。これにより、クラウド環境におけるI/O集約型ワークロードの提供コストを削減する。

・エクスプレス・インデックスによるThin Deduplication: インラインのブロックレベル重複排除機能を使用したデータ圧縮機能。容量利用率の向上と、フラッシュドライブの長寿命化を実現する。

・Manilaファイルサービス: 本機能を使用することで、「HP 3PAR StoreServ」ストレージが、ブロック/ファイルのワークロードを単一ストレージプールに個別に格納できるようになる。

 なおHPでは、Helion OpenStackの次期バージョンにおいて、OpenStack Kiloをベースとしたディストリビューションを提供する予定としている。

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