• Facebookアイコン
  • Twitterアイコン
  • RSSフィード

イベントレポート

注目の特集

アクセスランキング

週刊アスキー最新号

  • 週刊アスキー特別編集 週アス2024April

編集部のお勧め

ASCII倶楽部

MITテクノロジーレビュー

アクションからホラーまで、ジャンルは様々

徹底レビュー! Steamの500円以下インディーズゲームを遊び倒す

2015年05月05日 12時00分更新

文● 松野/ASCII.jp

Squishy the Suicidal Pig  価格:98円

豚を操作してひたすら自殺しまくる「Squishy the Suicidal Pig」

 豚が自殺するゲーム。見た目はオーソドックスなアクションゲームだが、ステージのギミックをフル活用して自殺すればゴールという斬新なシステムを採用している。

 屠殺された両親の後を追って自殺した豚が、両親のいる天国ではなく地獄に送られてしまい、「もっと死んで残機ぜんぶ減らせたら父ちゃん母ちゃんに会わせてやるよ!」と悪魔にそそのかされるという、開始時点で救いがなさそうな気がヒシヒシとするひどい話。果たして豚は無事両親に会えるのか、そこはクリアしてのお楽しみである。

屠殺場に送られる両親の後を追い、ギロチンで自殺する豚。かわいげなグラフィックの割に死にざまはグロいのでやや注意

 いかに死ぬべきかを考えるパズル要素が多く、ゲーム自体の難易度はけっこう高い。一般的なアクションゲームのように「失敗したから死んでリスタート」とはならない上、一度失敗すると詰んでしまう場面も多い。詰まったらキーボードのRを押してリセット、トライ&エラーを繰り返すことになる。

見た目はスーパーファミコンの懐かしゲームといった感じ。ただしゴールが針の山である

 そうしたプロセスが苦にならない、歯ごたえを求めるアクションゲーマーにおすすめ。

Plug & Play  価格:298円

独特だが筆者的にはかなり好きなゲーム「Plug & Play」

 全編手書きのアニメーションで展開される不思議なゲーム。操作はマウスのみで、投げ出されたコンセントをプラグに差したり、頭がコンセント状の奇妙なキャラクターにちょっかいを出したり、画面に表示されるものに何らかの操作を加えてゲームを進めていく。

なんとなくテーマ性が感じられるなど、単なるシュールゲーではない

 壮大なBGMとともに二つの指先をうまく接触させるなど、序盤はひたすらシュールな展開が続くが、中盤辺りから妙に意味深なテーマが見えてきたり、思わず声を上げてしまうような意外な展開があったりと、シンプルだがプレイヤーを飽きさせない工夫に満ちている。テンポも良く、手抜きっぽい外観に反して非常に練り込まれた世界観が魅力のゲームである。

 ストーリーは一本線で、総プレイ時間は20分ほど。やりこめるタイプのゲームではないが、筆者は値段分の価値はあると思う。

You Are Not A Banana  価格:198円

シニカルなゲーム性で賛否両論の「You Are Not A Banana」

 「お前はバナナではない」という意味不明なタイトルが目を惹くゲーム。ゲームを開始すると部屋の中にバナナが表示され、キーボード操作でバナナを動かせる。「お前バナナじゃねーか!!」と誰もがツッコむ展開なのだが、すぐに画面がブラックアウトしてタイトルに戻り、このままでは何度やってもゲームが進行できない。

どうみてもYou Are A Banana

 結局、タイトル画面で「→」キーを押すことで人間のキャラクターが選択でき、ようやくゲームが進められるように。このように、全体を通してシニカルかつ理不尽な展開が延々と続く。

ちゃんと主人公がいる。タイトル画面でバナナを選んでいると永遠にゲームが進まない

目的が分からないままミニゲームを淡々とこなしていく精神の強さが求められる

 ドット絵のグラフィックスも相まって、一部のレトロゲーの親切心の欠如を彷彿とさせる、人によってはコントローラーを投げるタイプのゲームだ。ちなみに一瞬だけ表示される英語のささいなセリフぐらいしかヒントがないので、英語が読めないと完全に意味不明である。

The Interview  価格:198円

一人称視点のホラーゲーム「The Interview」

 一人の男性となり、真っ白な部屋の中で聞こえてくる謎の声からの質問に答えていく、こちらもホラージャンルに属するゲーム。一人称視点で、操作は移動と質問に答える数字入力やクリックとなる。

主人公の男性は幻覚症状に苛まれており、時々奇妙な光景が見える

 主人公の男性は時折幻覚が見えるらしく、インタビューの最中に時折サイコな感じの画面が挿入され、プレイヤーを精神的に追い詰めていく。また、質問もゲームが進むごとにキツくなっていくなど、不安を煽ってくる演出はなかなかのもの。

後半は答えるのが怖すぎる質問ばかりに

 ただし、全体的に展開はやや単調。真相説明をすべて字幕で行なうなど、最終的にはゲームであることを放棄した感じも否めない。インスタントな刺激がほしい人向け。

あなどれないワンコインゲームの世界へ!

 以上8本のゲームをご紹介してきたが、プレイしてみたくなるソフトはあっただろうか。この中から入門用に1本オススメするなら、とりあえずカジュアルに楽しめる「Cosmic DJ」か「Plug & Play」だろうか。どちらも298円と安価で、PCの環境にも左右されにくいソフトなので、迷ったら購入してみるといいかもしれない。

 長く遊べる名タイトルから「……?」なタイトルまで、500円ゲームの世界は奥が深い。ぜひSteamをインストールし、色々なゲームを遊んでみて欲しい。

■関連サイト

この記事をシェアしよう

ASCII.jpの最新情報を購読しよう