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モバイルワークスペースの恩恵をぜひSuiteで

シトリックス、最新のモバイルワークスペース戦略を説明

2015年04月27日 09時00分更新

文● 大河原克行

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4月24日、シトリックス・システムズ・ジャパンは、同社のモバイルワークスペースへの取り組みなどについて説明した。Software-Defined Workplaceをキーワードに、個別の製品を1つにまとめたWorkspace Suiteをイチオシした。

モバイルデバイスを選ばず利用できる環境をSuiteで

 シトリックス・システムズ・ジャパン 営業推進本部プロダクトソリューション推進部シニアプロダクトソリューション推進マネージャーの竹内裕治氏は、同社の基本的な事業への取り組み姿勢について説明。「シトリックスは、ビジネスをモバイル化する必要性を重視。それに向けて、Software-Defined Workplaceを打ち出し、ソフトウェアを通じて、仕事のやり方を変えていこうと考えている。また、あらゆるデバイスとあらゆるアプリ、あらゆるクラウドを通じて、安全なデータアクセスを実現する環境を提供するための製品を揃えている。これらの個別の製品を1つにまとめて、昨年から提供しているのがWorkspace Suiteである。便利、快適、安全に仕事ができる世界を、パートナーとともに推進していきたい」とした。

シトリックス・システムズ・ジャパン 営業推進本部プロダクトソリューション推進部シニアプロダクトソリューション推進マネージャーの竹内裕治氏

 さらに、シトリックスが掲げるモバイルワークスペースの実現においては、XenAppおよびXenDesktopが重要な製品になるとする一方、「われわれからの提案は、ぜひSuiteを活用してほしいという点。XenAppでは、Windows環境において、快適に、安心して使ってもらえることができるが、Suiteを活用してもらうことで、モバイルの特性を生かし、モバイルデバイスを選ばずに利用できる環境を提供できる」とアピールする。

 だが、モバイルに対する移行の速度はユーザー企業ごとに異なる。「すぐにはSuiteに移行できないユーザーもいる。そうしたユーザーは、まずは、XenAppの最新バージョンである7.6にしてもらうことで、数々の強化された機能を利用できるようになる。新たな付加価値を提供できるものであり、移行のためのサービスやツールも提供している」とした。同社はシトリックス製品および他社製品を利用しているユーザーを対象にした移行キャンペーンを2015年9月までの期間限定で展開。「これによって、Suite製品への移行を促進したい」との姿勢を強調した。

 今年に入ってから投入した新たな製品や新機能についても言及された。XenApp 7.6では、今年3月末には、XenApp 7.6 Feature Packを提供。ここでは、新たな機能として、Microsoft Lync最適化パック、セッション録画、Xen Server 6.5の提供を開始したことを紹介した。今後のXenAppおよびXenDesktopの機能強化として、エクスペリエンス、セキュリティ、柔軟性の3つの観点から製品強化を図る考えも示された。ここでは、Linuxでの仮想デスクトップの対応、Desktop Playerの提供、Chromeデバイスへの対応、HMTL5への対応などを行なう計画を示した。

XenApp 7.6での強化点

 さらに、クラウドをベースに自動化、集中管理などを行なうWorkspace Cloudの提供、さらに作業環境および管理環境を簡素化するLifecycle Managementを提供する考えも示した。また、モビリティクラウドへの取り組みとしては、EMM(Enterprise Mobile Management)市場における認知度向上、柔軟なデータ格納場所の柔軟な選択、XenAppやXenDesktopの基盤を活用したハイパーバイザー環境の強みなどを生かしていくという。

クラウドをベースに自動化、集中管理などを行なうWorkspace Cloud

 一方、2015年2月に、XenMobile 10の提供を開始したことに触れ、「設定の簡素化や、管理の手間を省くことができるほか、セキュリティ要件が厳しいユーザーに対しても提供できるものになる」としたほか、「XenMobile 10は、モバイルワークフローに沿った利便性の実現、生産性の向上につなげることができる。具体的には、カレンダービューの改善、Zipファイルのサポート、S/MIMEによるセキュリティ対応も行なった」としている。

 また、モバイルワークフローに最適化Worx Appsを提供し、これによりモバイルでの利便性などを高められることを示した。さらに、Xen server 6.5では、パフォーマンスおよびスケーラビリティを強化。vGPUを使えるユーザーが倍増している一方、ピーク時のブート時間を70%改善、ネットワークスループットを700%改善、ストレージの読み込みで350%の改善などを図っているという。

ネットワーク製品もコスト削減やWAN活用を追求

 一方、同社のネットワーク関連製品への取り組みについても説明した。同社では、アプリケーションデリバリーコントローラーの「NetScaler」、ブランチオフィスにおいてオールウェイズオンのワークスペースを実現する「CloudBridge」、通信の可視化を実現する「HDX Insight」の3つの製品を用意している。

シトリックスのネットワーク製品

 シトリックス・システムズ・ジャパン 営業推進本部プロダクトソリューション推進部シニアプロダクトソリューション推進マネージャーの臼澤嘉之氏は、「NetScalerは、物理アプライアンス、仮想アプライアンス、マルチテナントプラットフォームの3つの製品群をラインアップしている。昨年9月には24000シリーズを投入。さらに今年3月には通信事業者向けに提供する25000シリーズを発表した」と説明する。

シトリックス・システムズ・ジャパン 営業推進本部プロダクトソリューション推進部シニアプロダクトソリューション推進マネージャーの臼澤嘉之氏

 「シトリックスが、ハイエンドのネットワーク製品にフォーカスしているのは、国内のインターネットトラフィックが年率30%で増加していること、2018年までにIPトラフィック全体の78%がIPビデオになると予測されるといった動きがある点を捉えているためだ。25000シリーズは、パフォーマンスあたりの価格が競合他社製品に比べて、150~300%優位があり、32台までのクラスタリングを可能にするといった拡張性において強みがある」とした。また、CloudBridgeにおいては、新たに「Citrix CloudBridge VirtualWANソリューション」の提供を開始することを発表した。

CloudBridgeの強化点

 ブランチオフィスへのアプリケーション、文書、ITサービスの配信コストを最大80%削減。費用対効果の高いWAN技術を柔軟に採用することができるのが特徴だ。さらに、MPLS、フロードバンド、モバイル、衛星インターネットなどの複数ネットワークサービスを単一の論理WAN回線として構築。WANの容量と信頼性を最大化できるという。

 2015年第2四半期から提供を開始。仮想アプライアンスおよびAmazon Web Serviceなどのクラウドパートナー向けバージョンは2015年第3四半期から提供を開始する予定だ。

5月の「Synergy」では4つの観点でさまざまな新製品が投入?

 なお、米シトリックスでは、2015年5月12~14日に、米フロリダ州オーランドにおいて、同社のプライベートイベント「Synergy」を開催する予定である。「Software-Defined Workplaceを切り口に、仮想化、モビリティ管理、ネットワーキング、クラウドの4つの観点から新たな製品やサービスなどが発表されることになりそうだ」(シトリックス・システムズ・ジャパンの竹内氏)という。

 XenAppやXenDesktopのクラウド展開に関する詳細な発表や、従来は、Citrix Workspace Sevicesと呼んでいたCitrix Workspace Cloudに関する説明のほか、すべてのデリバリーサービスをクラウドで展開、運用、管理したり、iOS、Androidなどを搭載したモバイル環境へのネイティブ対応などを行なったりといった点についても、より具体的な話が出てくる予定だという。

 また、1月に発表したヒューレット・パッカードと共同発表した「WorkspacePod」に関しても、さらに具体的なものが出てくる見込みだとした。

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