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eーGov API、電子帳簿保存法、マイナンバー対応を強化

クラウド完結型社会の実現に動き出す2015年度のfreee

2015年04月21日 15時30分更新

文● 大河原克行 編集●大谷イビサ

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freeeは、2015年度の同社事業戦略について説明。同社・佐々木大輔代表取締役は、「2015年度は、電子化およびマイナンバーへの取り組みが重要になる」とし、e-Gov(電子政府)のAPI公開、電子帳簿保存法の開始、そして、マイナンバー制度の開始の3つの観点において、サービス強化を進める姿勢を示した。

freee 代表取締役 佐々木大輔氏

国内初のe-Gov APIを利用したサービスを5月から

 e-Gov(電子政府)のAPI公開では、労働保険の更新、社会保険手続、年金関連手続などが、外部サービスから行なえるようになり、電子申告の動きが加速するという。それにあわせて同社では、e-Govに対応した第1弾サービスとして、労働保険の更新手続きを、freeeで完結できる機能を、2015年5月後半から提供する。日本で初めて、e-Gov APIを利用したサービスであり、クラウド給与計算ソフト freeeにおいて、年に一度行なう労働保険の更新などに必要な労働保険料の計算、申告書の作成、保険料の振り込みまでが自動で行なえる。「e-GovのAPI公開にあわせて、今後は、他の手続きにも対応していく」(佐々木氏)。

労働保険の年度更新申請書

 今年10月以降にスタートする電子帳簿保存法については、領収書や請求書などの電子保存が可能になることから、クラウド会計ソフト freeeにおいて、ファイルボックス機能を提供。電子保存要件に対応できるようにする。タイムスタンプ機能も提供することで、電子帳簿の保存の利便性も高める。

 また、マイナンバー制度では、法人だけでなく、税理士にも個人情報管理が義務化されることに着目。freee内で、マイナンバー管理を行なうことで、企業や税理士には保存義務がなくなり、手間が大幅に削減できるという。さらに、取引先情報に、マイナンバーによる法人番号を追加。国税庁から公開される情報をもとに、法人番号を利用した情報補完が可能になる。

「クラウド完結型社会」を打ち出す

 一方、佐々木社長は、これらの一連のサービス強化により、今年度以降、「クラウド完結型社会」を打ち出す姿勢を示した。

クラウド完結型社会のコンセプト

「2015年は、政府が電子化に向けて大きく動き出す1年になる。紙を通じた社内外のやりとりや、紙を通じた行政とのやりとりを無くし、クラウドによって、すべての業務を完結できる社会の実現を目指していきたい」と述べた。

 同社では、これまで銀行口座やクレジットカードのオンライン上の明細を取り込み、自動で会計帳簿を作成する「自動化」、モバイルデバイスを活用した領収書撮影などにより、経費精算や給与計算の利便性向上を図る「バックオフィス最適化」などをサービスのコンセプトに掲げてきたが、「クラウド完結型社会」は、それに続く新たな構想と位置づけている。

 freeeは、「クラウド会計ソフト freee」は、2013年3月にサービスを提供して以来、これまでに30万以上の事業所で利用されており、クラウド会計ソフト分野ではトップシェアを持つ。また、2014年には、「クラウド給与計算ソフト freee」の提供を開始。個人事業主の確定申告、法人の経理および給与事務、請求事務を中心に、自動化とバックオフィス最適化を推進している。

 「2015年3月の確定申告にあわせて約10万人の利用者が増加。チャットのサポートも好評であり、利用者の96%が、来年もfreeeで確定申告をしたいと回答した。給与計算においては、年末調整に関わる作業が5分の1に削減できた例もある」という。また、会計事務所においても、すでに1000社が活用しているという。

利用者の96%が、来年もfreeeで確定申告をしたいと回答

 佐々木社長は、「海外においては、時価総額1000億円のスタートアップ企業が出ている。この規模の盤石なビジネスモデルを確立することが大切であり、われわれもそれを目指していく」と意欲を見せた。 

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