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アキバで恥をかかないための最新パーツ事情2015 第1回

知ったかできる自作パーツ基礎知識【CPU/APU編】

2015年04月21日 12時00分更新

文● 山県

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 久々に自作PCに挑戦しようとする人のための応援企画として毎年お届している「アキバで恥をかかないための最新パーツ事情」。

第1回は「CPU/APU編」だ

 今回も、2014年から2015年にかけて登場した新製品をおさらい。GWにパーツショップを訪れても戸惑うことなく買い物を楽しむために、ここはひとつしっかりと勉強をしてからPCの自作に臨みたい。それではさっそく、PCパーツの最新トレンドを一気に振り返っていこう。第1回は「CPU/APU編」だ。

2014年から2015年の最新CPU事情
~インテル編~

 まずはインテル製CPUの1年から振り返ってみよう。現在、店頭で購入できるのは“Haswell Refresh”ことメインストリーム向けの「Core/Pentium/Celeron」シリーズと、“Haswell-E”ことハイエンド向けの「Core i7」シリーズだ。

秋葉原では、大々的に新CPUの販売解禁をアピール。人気モデルは一時完売で手に入れるのが難しいこともあった

 約1年前に発売された“Haswell Refresh”は、その名の通り“Haswell”のリフレッシュモデル。アーキテクチャーの変更はなく、クロックが上昇したのが特徴だ。ソケットは“Haswell”世代と同じLGA 1150で、マザーボードもBIOSの対応次第では旧モデルが使用できる。

 なお、“Haswell Refresh”には、いくつか興味深いモデルも用意されている。ひとつは、内部の熱伝導物質TIM(Thermal Interface Material)をポリマーベース素材に変更し、とくにオーバークロック時の限界クロックを向上させたDevil's Canyonこと「Core i7-4790K」と「Core i5-4690K」。

「Core i7-4790K」のスペック。K型番なので動作クロック倍率がアンロックされている。ハイエンドモデルでおなじみのドクロマークが、悪魔(Devil)のようなデザインになっている

“Devil's Canyon”のソケットはLGA 1150。転送速度を向上させるためキャパシターを追加しており、Haswell Refreshの「Core i7-4790」とは裏面の構造が異なる

 もうひとつは、インテルのPentium生誕20周年を記念した、Pentium Anniversary Editionこと「Pentium G3258」だ。どちらも、遊べるCPUとして注目が集まり、好調なセールスを記録したのは記憶に新しいところだ。

Haswell Refresh世代のPentium、初の倍率ロックフリーモデル「Pentium G3258」。安価な製品ながらオーバークロックに向いたモデルとされており、発売前から予約も好調だった

Core i7 ラインナップ表
モデルナンバー Core i7-4790K Core i7-4690K Core i7-4790 Core i7-4790S Core i7-4790T Core i7-4785T
物理コア数 4 4 4 4 4 4
論理コア数 8 8 8 8 8 8
動作クロック 4.0GHz 3.5GHz 3.6GHz 3.2GHz 2.7GHz 2.2GHz
TurboBoost時クロック 4.4GHz 3.9GHz 4.0GHz 4.0GHz 3.9GHz 3.2GHz
インテル スマート・キャッシュ 8MB 6MB 8MB 8MB 8MB 8MB
内蔵グラフィックス機能 Intel HD Graphics 4600 Intel HD Graphics 4600 Intel HD Graphics 4600 Intel HD Graphics 4600 Intel HD Graphics 4600 Intel HD Graphics 4600
TDP 88W 88W 84W 65W 45W 35W
Core i5 ラインナップ表
モデルナンバー Core i5-4690 Core i5-4690S Core i5-4690T Core i5-4590 Core i5-4590S Core i5-4590T Core i5-4460 Core i5-4460T
物理コア数 4 4 4 4 4 4 4 4
論理コア数 4 4 4 4 4 4 4 4
動作クロック 3.5GHz 3.2GHz 2.5GHz 3.3GHz 3.0GHz 2.0GHz 3.2GHz 1.9GHz
TurboBoost時クロック 3.9GHz 3.9GHz 3.5GHz 3.7GHz 3.7GHz 3.0GHz 3.4GHz 2.7GHz
インテル スマート・キャッシュ 6MB 6MB 6MB 6MB 6MB 6MB 6MB 6MB
内蔵グラフィックス機能 Intel HD Graphics 4600 Intel HD Graphics 4600 Intel HD Graphics 4600 Intel HD Graphics 4600 Intel HD Graphics 4600 Intel HD Graphics 4600 Intel HD Graphics 4600 Intel HD Graphics 4600
TDP 84W 65W 45W 84W 65W 35W 84W 35W
Core i3 ラインナップ表
モデルナンバー Core i3-4370 Core i3-4370T Core i3-4360 Core i3-4360T Core i3-4170T Core i3-4160 Core i3-4160T Core i3-4130T
物理コア数 2 2 2 2 2 2 2 2
論理コア数 4 4 4 4 4 4 4 4
動作クロック 3.8GHz 3.3GHz 3.7GHz 3.2GHz 3.2GHz 3.6GHz 3.1GHz 2.9GHz
TurboBoost時クロック - - - - - - - -
インテル スマート・キャッシュ 4MB 4MB 4MB 4MB 3MB 3MB 3MB 3MB
内蔵グラフィックス機能 Intel HD Graphics 4600 Intel HD Graphics 4400 Intel HD Graphics 4600 Intel HD Graphics 4600 Intel HD Graphics 4400 Intel HD Graphics 4400 Intel HD Graphics 4400 Intel HD Graphics 4400
TDP 54W 35W 54W 35W 35W 54W 35W 35W
Pentium ラインナップ表
モデルナンバー Pentium G3258 Pentium G3460 Pentium G3450 Pentium G3440 Pentium G3250 Pentium G3250T Pentium G3240 Pentium G3220
物理コア数 2 2 2 2 2 2 2 2
論理コア数 2 2 2 2 2 2 2 2
動作クロック 3.2GHz 3.5GHz 3.4GHz 3.3GHz 3.2GHz 2.8GHz 3.1GHz 3.0GHz
TurboBoost時クロック - - - - - - - -
インテル スマート・キャッシュ 3MB 3MB 3MB 3MB 3MB 3MB 3MB 3MB
内蔵グラフィックス機能 Intel HD Graphics Intel HD Graphics Intel HD Graphics Intel HD Graphics Intel HD Graphics Intel HD Graphics Intel HD Graphics Intel HD Graphics
TDP 53W 53W 53W 53W 53W 35W 53W 53W
Celeron ラインナップ表
モデルナンバー Celeron G1850 Celeron G1840 Celeron G1840T
物理コア数 2 2 2
論理コア数 2 2 2
動作クロック 2.9GHz 2.8GHz 2.5GHz
TurboBoost時クロック - - -
インテル スマート・キャッシュ 2MB 2MB 2MB
内蔵グラフィックス機能 Intel HD Graphics Intel HD Graphics Intel HD Graphics
TDP 53W 53W 35W

 2014年8月にデビューした“Haswell-E”は、従来のLGA 2011とは互換性のない、新ソケット“LGA2011-v3”に対応。最上位モデル「Core i7-5960X Extreme Edition」では、8コア/16スレッドを実現した。さらに対応メモリーも新規格となるDDR4となるなど、エンスージアスト向けのハイエンドプラットフォームとなっている。

 CPUはもちろん、DDR4メモリーとマザーボードも新調する必要があるため、“Haswell Refresh”に比べ予算がかかる点は覚悟しておこう。

“Haswell-E”こと、Core i7シリーズ。「Core i7-5960X」、「Core i7-5930K」、「Core i7-5820K」の3モデルが販売中だ

Core i7(LGA2011-v3対応) ラインナップ表
モデルナンバー Core i7-5960X
Extreme Edition
Core i7-5930K Core i7-5820K
CPUパッケージ LGA2011-v3 LGA2011-v3 LGA2011-v3
物理コア数 8 6 6
論理コア数 16 12 12
動作クロック 3.0GHz 3.5GHz 3.3GHz
TurboBoost時クロック 3.5GHz 3.7GHz 3.6GHz
インテル スマート・キャッシュ 15MB 15MB 15MB
PCI Express3.0レーン 40 40 28
内蔵グラフィックス機能 - - -
TDP 140W 140W 140W

 なお、2015年後半にかけて登場予定のデスクトップ向けCPUとして“Broadwell-K”、そして新ソケットLGA 1151が採用予定の“Skylake-S”が用意されている。とはいえまだ先の話で、発売時期もはっきりしていない以上、現時点であまり気にする必要はないだろう。

2012年~2015年までのインテルCPUロードマップ

→次のページヘ続く (積極的にAPUの新製品を投入するAMD

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