ソニーは密閉型ヘッドフォンの新モデルとして、アラウンドイヤー型の「MDR-ZX770」と、オンイヤー型の「MDR-ZX660」を4月24日に発売します。それぞれ従来の「MDR-ZX750」「MDR-ZX600」を置き換える製品ですが、豊富なカラーバリエーションで、ルックス的にもかなり目立つ製品になっています。
ZX770はターコイズブルー、ブリックオレンジ、ライムグリーン、グレイッシュホワイト、ZX660はターコイズブルー、ブリックオレンジ、ライムグリーン、シルキーアイボリーという各4色で展開しています。
製品のポジションとしては、新鮮なデザインと価格相応の性能を求めるユーザーに向けた、売れ筋の中堅モデルと言えるでしょう。価格は直販でZX770が1万670円、ZX660が8510円です。
このヘッドフォン市場のボリュームゾーンを狙った製品は、果たしてどんな設定になっているのでしょうか。現物をお借りして使ってみました。
アラウンドイヤーとオンイヤーが選べる
ZX770/660の面白いところは、共通のデザインテイストで「アラウンドイヤー型」「オンイヤー型」という、形式の違うモデルが選べるところにあります。
ただ、いずれも40mm径の高磁力ネオジウムマグネットドライバーを搭載するなど、機構的には共通するものが多いです。ハウジングに設けた通気孔で低域の応答を改善する「ビートレスポンスコントロール」、ドライバーユニットを耳の角度に合わせ、耳への圧迫を減らして音質を改善する「イヤーコンシャスデザイン」といった、これまでのソニーの設計コンセプトも共通して継承されています。
全体的に樹脂パーツが多用されてはいるものの、ヘッドバンドのスライダーは金属製で、バンド長のアジャストなど日常的に行なう操作では、しっかりした造りの印象を受けます。またスイーベル機構付きで、フラット折りたためる携帯性への配慮もあります。
ケーブルは片出しのフラット型で、絡みにくい溝付きのセレーションケーブルです。ケーブルの芯線は4芯構造で、一般の3芯ケーブルに比べ、左右チャンネルでグラウンドを共用しないため、セパレーションが改善されるとのことですが、入力プラグは当然ながら通常の3極ミニです。
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