このページの本文へ

MARKETING 週刊デジタルマーケティング最前線 by D2Cスマイル ― 第38回 

中国人が日本で“爆買い”する4つの理由

文●D2Cスマイル

2015年04月14日 11時00分更新

記事提供:D2Cスマイル

  • この記事をはてなブックマークに追加
本文印刷

ご存知の通り、日本に訪問する中国人観光客の数は年々増加しています。今年の春節連休(日本の正月に相当する大型連休)に来日した中国人観光客は35万9100人ともいわれ、その消費額は、なんと、

約1125億円!!

俗に言う中国人の“爆買い”です。日本各地の観光・買い物スポットの多くで、売上高が通常の4~11倍となりました。

大挙来日した中国人たちがこぞって買い求めたのは、電気炊飯器や美容パック、高額化粧水などの美容商品全般、そして今年、新しく中国人観光客の爆買いターゲットとなったのが「温水洗浄便座」でした。

昨今、中国の経済発展と共に、中国人の平均給料は上昇を続けています。とりわけ、上海・北京・広州などの大都市とその周りの町の人たちは、今、中国全土でもっともお金を持っているといわれています。そんな富裕層の彼らが日本にやって来て爆買いをするのですが、その一方で、中国国内では、なんとか国内で彼らが財布の紐をゆるめてくれないかと頭を悩ませているのも事実なのです。

ではここで、そんな中国人の止まらない購買欲を象徴する流行語をご紹介しましょう!

买!买!买!

「买」の発音は「マイ」と似ていて、「買っちゃえ!」という意味。これを3回連呼することで、本当に必要かどうかに関わらず、商品さえよければとりあえず買ってしまえ!といった、今の中国人の勢いある爆買いマインドを現すフレーズとなっています。

01.png
「买!买!买!」=買っちゃえ

では、なぜ中国人がわざわざ日本に来て「买!买!买!」するのか? その理由を考えてみたいと思います。

理由その一、アベノミクスの円安影響

その昔、1人民元が12円だった時代は終わり、今では、1人民元は約19円です。高い品質を誇る日本製品を買い求めるならば、中国国内で買うより、お隣の国、日本に旅行がてら買い物をする方が断然お得なのです。

理由その二、日本への観光ビザの緩和

中国人が海外に旅行をする時には、多くの国でその国のビザの取得が必要です。今年、日本で、中国人への観光ビザ発給に対し、年収や有効期間などの諸条件が大幅に緩和されました。

それによって、中国人が観光ビザを取得しやすくなった為、日本に訪れる中国人が激増しているわけです。中国では、今、それに便乗して、各旅行者向けサイトで日本の特集が頻繁に取り上げられています。それらの魅力的な日本の情報に、中国人たちがますます日本に行きたくなるのも無理はないのです。

02.png
日本特集をする旅行者サイト

理由その三、香港地域住民の最近の動き

すでに日本でも報道されていることと思いますが、最近、香港人たちが中国大陸観光客の香港での爆買いに対して不満を持ち「中国大陸人は香港に来るな!」というデモを起こしています。中国国内のメディアでも大々的に報道されており、香港への観光ツアー数が激減しました。代わりに、日本へのツアーが増えていると考えられます。

理由その四、スマートフォンの普及とSNSの影響

中国では、Weibo、WeChatなどの中国国内でのソーシャルメディアが30代前半の若い世代を中心に、近年急成長を遂げています。そこでキーとなるのがKOL(Key Opinion Leader)。つまりソーシャル上で影響力のある有名人です。ハイセンスなKOL達がソーシャルで取り上げることは、流行に敏感な若い世代の人たちの心を虜にし、彼らの購買欲を高めます。

SNSのヘビーユーザである30代前半といえば、稼ぎもよく自由に使えるお金もある層です。KOLたちの口コミが彼らの「买!买!买!」の背中を大きく押していることは言うまでもありません。そのことを顕著に現した例が「温水洗浄便座爆買事件」です(笑)。

吴晓波氏というある有名な金融業界に精通した人気ブロガーが自分の公式weiboで「去日本买只马桶盖」(日本に行って温水洗浄便座を買いなさい)というメッセージをアップしました。この内容は一気に中国全土に広がり、これが、中国人たちが日本で温水洗浄便座を「买!买!买!」した大きなきっかけとなったそうです。

今の中国人にとって、それが本当に自分にとって必要かどうかはさほど重要ではなく、「吴晓波氏」みたいなKOLがいいと言ったからということだけで、「买!买!买!」につながるわけです。

03.png
中国の人気ブロガー吴晓波氏

中国人が爆買いをする理由として、以上4つを挙げましたが、このような中国人たちの購買意欲は、しばらく続くものと予想されますので、最後に、今後の中国祝日予定(2015年)をご紹介します。

04.png
今後の中国祝日予定(2015年)

これを見ると、次の長期連休は10月の国慶節(建国記念日)です。恐らくその時、また中国人の観光客が日本に殺到することでしょう。

さぁ、次は、1,125億円を超えられるのか?? 日本の各小売店やメーカーの皆さま!中国人の「买!买!买!」への準備はよろしいでしょうか?(笑)

著者写真

株式会社D2Cが運営するデジタルマーケティングの総合オピニオンサイト。D2C社員がそれぞれの専門分野における知見をブログ形式で発信することで、トレンドシフトのはやいデジタルマーケティングの今を集約し、マーケティングに関わるすべての方々に有益な情報をお届けします。


Web Professionalトップへ

この連載の記事

一覧へ
Web Professionalトップページバナー

この記事の編集者は以下の記事をオススメしています

ASCII.jp会員サービス 週刊Web Professional登録

HTMLリファレンス誘導バナー

CSSリファレンスサイト誘導バナー

Webディレクター江口明日香が行く

ランキング