ふたつの世界にふたりの鏡華、「アフレコは2倍」
——アニメとゲームの内容は違う?
金元さん:アニメもゲームもだいたい一緒の内容です。ストーリーがしっかりついている分、若干アニメのほうがキャラクターにスポットを当てて観られますね。キャラクターの感情や生い立ちとかがわかりやすくなっています。
——片桐鏡華ってどんなキャラクター?
金元さん:主人公の徹くんが大好きな女の子で、天真爛漫で明るくて無邪気な子です。物語自体はシリアスな部分が多いんですけど、鏡華は基本的にはほんとに明るくて、場の空気のなじみすぎず、自分のペースで戦場に出ています。
ふたりの鏡華については、私は差を付けずに演じていますが、セリフが若干違います。後から出てくるフロSの鏡華のほうが、ちょっと凶暴というか、戦い慣れしています。
第十七の鏡華は、この戦いに急に巻き込まれているため、戦闘に対して初心者なんです。フロSのほうは、それまでずっと戦ってきた世界なので、戦闘でも落ち着いているし、徹くんのために「もうひとりの鏡華は殺す」みたいな物騒な考えを持っている子です。
——ふたつの世界の同一人物という設定はやりにくい?
金元さん:結構、たいへんです。超やりにくいです(笑)
主人公・徹役の阿部敦さんは自分と自分の会話をずっとやってるんです。まず片方を演じて終わってから、その自分のセリフをヘッドフォンで聴きながら、もう1回もうひとりを演じるので2倍の収録になります。1回しっかり演じきったのを1度、リセットして新しく演じ直す感じですね。
私も5話で自分対自分が出てきました。やりにくかったですね。こんがらがります(笑)。いまどっちの鏡華だろうって。
——ゲームのときと演じ分けてる?
金元さん:どちらも天真爛漫で、明るく演じるのが基本で変わりません。ゲームのときはシステムボイスの収録が多くて、ストーリーはあまり意識せず演じる面もあったのですが、アニメになるといろいろなシーンがあるので、ゲームでは見られなかった表情とか仕草とかが出てきます。それぞれのキャラクターが、より表情豊かな人間らしい感じになってますね。
(次ページ「アニメで初めて理解できた部分も」へ続く)