このページの本文へ

HTTPステータスコードに追加された「308」とは?

2015年04月08日 20時24分更新

文●Web Professional編集部

  • この記事をはてなブックマークに追加
本文印刷

2015年4月6日、HTTPの新たなステータスコードである「308 (Permanent Redirect)」がインターネット技術の標準化団体であるIETFによって「The Hypertext Transfer Protocol Status Code 308 (Permanent Redirect)」(RFC 7538)として策定された。

HTTPのステータスコードには、成功を示す200番台、ユーザー側が原因の失敗を示す400番台、サーバー側が原因の失敗を示す500番台などがある。今回仕様が追加された308を含む300番台は「リダイレクション」用に割り当てられており、HTTPの要求を完了させるために要求先とは異なるリソースを参照する必要があることをサーバーがクライアントに伝えるときに使われる。

もっとも使われるのは「304 (Not Modified)」だ。クライアントが持つキャッシュよりも新しいリソースがあるかどうかを問い合わせたとき、更新されてないのでキャッシュをそのまま使ってよいことを示す。一方で、今回追加された「308 (Permanent Redirect)」には用途が類似する「301 (Moved Permanently)」「302 (Found)」「307 (Temporary Redirect)」がある。それぞれの違いは次の通りだ。

The Hypertext Transfer Protocol Status Code 308 (Permanent Redirect)

「308 (Permanent Redirect)」はあるURIで表されるWebページなどのリソースをクライアントがキャッシュしてもよい応答だ。また、編集機能のあるHTMLクライアントは、HTML内の旧URIを新URIに自動で更新するべきとされた。

ただし、標準化過程にあるとはいえ、「308 (Permanent Redirect)」を解釈できないクライアントも多い。非対応のクライアントについては「300 (Multiple Choices)」で代用することも検討すべきとしている。主要ブラウザーでは、Internet Exploer 11は未対応、Google Chromeバージョン41、Firefoxバージョン36は対応している。クライアントの対応が進んでいないことから、SEOへの影響は今のところなさそうだ。グーグルは新しいステータスコードについて対応を明らかにしていない。

Web Professionalトップへ

WebProfessional 新着記事