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東映が継承してきた時代劇の撮影技術を学ぶ機会

「時代劇を作ろう」、YouTubeが東映とパートナープログラム

2015年04月07日 16時26分更新

文● 飯島恵里子/ASCII.jp

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左から東映京都撮影所 制作部次長 高橋 剣氏、一人おいて東映京都撮影所 所長 竹村 寧人氏、YouTuber くまみき氏、YouTube パートナーシップ 日本代表 水野 有平氏、一人おいてグーグル YouTube Space アジア太平洋統括部長 マクドナルド・デービッド氏

 YouTubeは東映とパートナーシップを組み、YouTubeのクリエーター支援を目的とした新しいプログラム「YouTube Space 時代劇 witn 東映太秦映画村」を開始する。

 取り組みとしては、六本木ヒルズ内の自社スタジオYouTube Space Tokyo内に、東映京都撮影所から持ち込んだ建具や小道具を利用し、時代劇が撮影できる特別スタジオセットを組み、YouTube Space Tokyoの利用資格があるクリエーター(自身のチャンネル登録者数が5000人を超えている)に無料で提供する。

 支援内容は、「学ぶ」「交流する」「創造する」と3つのテーマがあり、東映京都撮影所のプロデュースのもと、殺陣、衣装、脚本制作、照明など撮影テクニックが学べるワークショップの開催、映画監督 李 闘士男氏の制作アドバイス、東京や京都にて時代劇をテーマにしたクリエーター交流会、上記のYouTube Space Tokyo内、東映太秦映画村でも撮影の機会提供などが、2015年5月末までに予定されてる。

東映が継承してきた時代劇の撮影技術を学ぶワークショップでは照明についてのレクチャーや、交流イベントが開催される

 東映京都撮影所 所長 竹村 寧人氏は「時代劇作品が減少している中、撮影所では他社作品の制作用にスタジオを貸し出したり、国内外のクリエーターを受け入れるなど、時代の移り変わりに合わせ技術伝承のためにも様々な取り組みをしてきましたが、この度のYouTubeとのパートナーシップを通して若いクリエーターと接することで、新しい時代劇が制作できるのではないかと期待している」と話した。

 今回の発表会には、クリエーターの制作アドバイスを指導する李 闘士男監督とYouTUbe Space 時代劇 witn 東映太秦映画村に参加が決まっているYouTubeの人気クリエーターが、時代衣装に身を包み参加した。

アドバイザーとして参加する李闘士男監督は「1時間から2時間の長さがある映画では「序破急」が大事になるが、YoutTubeは3分から長くても10分。YoutTubeのコンテンツは「つかみ」が大事」と話した

 シンガーソングライターのコバソロ氏は、「忍者をモチーフに殺陣シーンがたくさん入ったロック系の曲のミュージックビデオをゴールデンウィークを目指し公開」、チャンネル登録者数200万人以上のYouTuber はじめしゃちょー氏は「いつも通り楽しくドラマ仕立てのコメディ」、メイク動画中心にファッションなどビューティー動画を制作している佐々木 あさひ氏は「自身を含め大食いやジャンルの異なる6人の女性YouTuberが登場するミュージックビデオ」と、現在のコンテンツ制作プランを披露した。

 各プログラムの日程や内容は、YouTube Space TokyoのホームページやTwitterにて告知するという。

シンガーソングライター、音楽プロデューサー、舞台俳優として多彩な顔を持つコバソロ氏

メイク動画中心にファッションなどビューティー動画を制作している佐々木 あさひ氏

Kawaiiをテーマーに原宿女子のライフスタイルを発信するくまみき氏

チャンネル登録者数200万人以上のYouTuber はじめしゃちょー氏は殺陣を披露

東映京都撮影所からは、建具や小道具など、撮影セットが持ち込まれた

今回、YouTube Space Tokyo内に作られた時代劇仕様のスタジオは1カ所だが、御姫様、殿様、揚屋、町家の4つのテーマに変えられるように工夫されている。左から御姫様、殿様のセット。京都撮影所の4人のスタッフがYouTube Space Tokyoにて2日半で施工した

左から揚屋、町家のセット

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