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支持され続ける「生き残るスムージー」商品の条件

2015年04月02日 05時00分更新

記事提供:通販通信

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理系博士コンサルタント・栗山雄司のコラム
「販売重視型の健康食品OEM製造&原料開発」より

久しぶりに、スムージーの記事です。
支持され続ける「生き残るスムージー商品」の条件が、固まってきたような感じがします。昨年夏のスムージー人気で、生き残っているスムージーと売れなくなったスムージーは、オフシーズンの秋・冬で明確な差が出てきました。

大前提は、”天然志向の商品設計”であること。
そして、一般食品に近い原価率設定です。
すなわち、長く続けてもらえることがコンセプトとなった商品です。

さて、具体的にどんな商品でしょうか?

〇細かい条件
・合成甘味料フリー
・ポリデキストロースではなく、天然由来の食物繊維素材ベースとなっている。
・食物繊維量が明確である。
・酵素原料だけでなく、他の機能性成分にも工夫されている。

今年の春から夏、求められるのは、甘味料へのこだわりだと思います。緑のコカ・コーラの影響で、合成甘味料フリーは、限りなく必須になってくる可能性があります。飲料はおそらく、来年熱に盛り上がるでしょう。ただし、健康食品のECでは、今年の夏に合成甘味料フリーが盛り上がるでしょう。できれば、甘味料は、コストにもなるし、健康的にない方が良いんですけどね。実際、甘味料や香料を配合していないスムージーが売れていますからね。

食物繊維素材の選定は、とても重要。コストにも大きく関わりますので。
甘味料や香料を配合しない(もしくは最小限使用)のための食物繊維などもありますから、上手く使い分ける必要があります。

食物繊維含有量は、広告規制強化も念頭にきちんと計測して、レタス換算などで表意した方が良いと思います。

他の機能性成分は、チアシードも人気ですね。乳酸菌100億個も定番化するでしょう。満腹プロテイン入りのスムージーや花をテーマとしたスムージーなども面白いですね。
最近、同じような商品ばかりになっているので、新しい機能性成分によって差別化が必要になります。

最後に、価格戦略なのですが、スムージーは、昨年以上に一般食品の原価率(60%)に近づくでしょう。現在も、原価率が高い商品だけが生き残っている傾向があります。原価が高い個包装では、太刀打ちできなくなるかもしれません。必然的にがさ入れになるのでしょうね。個包装は、お断りしようかなあと思うほどです。

一年経つと、売れる商品の条件も変わるものです。特に、スムージーのような流行物は。それに対応するのも大事なことです。結構、落ち目時がLTVの長い顧客を勝ち取るチャンスだったりします。今年も、スムージー作り、がんばりたいと思います。

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栗山雄司

■プロフィール
理系博士コンサルタント・栗山雄司
博士(水産学)、食品保健指導士、健康管理士。富山県滑川市出身。
(株)アンチエイジング・プロに所属し、健康食品の商品戦略と販売戦略のコンサルを行っている。

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