このページの本文へ

前へ 1 2 次へ

E231系からどこが変わった?

中吊りが消え画面に、新しく山手線を走るE235系

2015年03月31日 18時00分更新

文● 貝塚/ASCII.jp

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

監視体制を強化し、安全性を高めている

 3つ目は安全性・安定性の向上。状態監視機能を強化し、車体からのデータを、サーバーを介して司令室、メンテナンス基地の2ヵ所で監視。司令官では常時状況を把握し、メンテナンス基地では故障の予兆があった場合にすぐ把握できる。また万一故障した場合には復旧作業にあたる社員の端末で同じサーバーからのデータを受信できる仕組みになっているようだ。

 このほか、乗り口のドアも開閉方式を改良し、荷物が挟まってしまった場合などにも引き抜きやすくなっているという。

主電動機の仕様も変更

 主電動機はE231系の開放型誘導電動機から、全閉外扇型誘導電動機に変更。メンテナンス性、効率の向上を図っている。

E231系の開放型誘導電動機には課題があった

 鉄道車両用主電動機は、従来から自己通風方式の誘導主電動機が主流である。この方式は、外気を主電動機内部に取り込み発熱部を直接冷却できるため、冷却効率などが良く小型・大容量化に適している。反面、主電動機内部に微量ながら外気とともに塵埃を取り込み、長期使用の間にこの塵埃が積もって冷却性能を低下させるため、定期的な分解清掃が必要となる。

全閉外扇型誘導電動機とは?

 主電動機内部に発生する熱は循環ファンにより冷却ユニットへ送られ、外部へ放熱される。全閉化により主電動機内部の汚損がないこと、オイル潤滑方式の採用により在姿状態にて軸受オイル交換が可能なことから、長期非分解化が期待できる。

(東芝 研究開発センター 東芝レビュー
「高効率、省メンテナンスを目指す 鉄道車両用主電動機」より引用)

デザインも大幅に変更

 素材はE231系と同様ステンレスとなるが、窓の大きさはぐっと大きくなり、行先表示器も広くとってグラフィックを表示させるなど、エクステリアもガラッと変わっている。山手線は引き続きシンボルカラーにうぐいす色を採用しているが、E231系がラインで色を入れていたのに対し、E235系は前面とドア全体をうぐいす色にしているため、一見すると「おや、これが山手線?」という感じだ。見かけたら、じっくり眺めてみると楽しいかも。

■関連サイト

前へ 1 2 次へ

カテゴリートップへ

注目ニュース

ASCII倶楽部

プレミアムPC試用レポート

ピックアップ

ASCII.jp RSS2.0 配信中

ASCII.jpメール デジタルMac/iPodマガジン