このページの本文へ

スマホで始める「音楽アプリ部」 最終回

500円とは思えない充実な機能

音楽アプリの定番、プロが見る「GarageBand」の圧倒的な良さとは

2015年03月28日 12時00分更新

文● 藤村亮

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

単体で使いたくなるようなエレクトリックピアノ

 2つめはキーボーディストとしては当然興味をひかれる「Keyboard」。こちらも画面中央の音色名のアイコンをタップするとプリセットサウンドのメニューが開きます。

音色はグランドピアノ、エレクトリックピアノ(フェンダーローズ/ウーリッツァー)、ドローバーとロータリースピーカー付きオルガン、クラビネット、シンセ(アナログ/デジタル共通)。シンプルながら、実機の雰囲気をよくとらえたデザインです

 6カテゴリーごとに8音色ずつの全48種類のプリセットが用意されています。また、選択した音色の音源によって画面のデザインが変わり、全5パターンの外装デザインで目を楽しませてくれます。

 オルガンのロータリースピーカーがROTATIONコントロールに応じて、回転速度が変わって表示される遊び心は素晴らしいですね。ピアノ以外の音色では、画面右側の4つのツマミに各音色に応じたコントローラーがアサインされており、エフェクターやトーンなどの調整ができます。

 演奏にはIK Multimediaの「iRig KEYS Pro」を使ってテストしましたが、グランドピアノとエレクトリックピアノの音色はすごくよい仕上がりだと思いました。特にエレクトリックピアノはトレモロやコーラスなど、内蔵エフェクターの掛かりも気持ちよく、タッチレスポンスの自然さも相まって、単体の演奏用音源として使いたくなるくらい気に入っています。

 反面シンセ系はイマイチ古臭さが否めない垢抜けないトーン。一昔前のPCM音源シンセのような薄っぺらなサウンドに感じました。アイコンとして表示されているヤマハのDX-7やClaviaのNordLeadなどといった、著名なモデルを再現しているのかと期待してプレイすると、少々面白みのないサウンドが多い気がします。

 とはいえ、このシンプルなコントロールのおかげでシンセ初心者でも扱いやすくなっているのも事実。キーボードアプリの次のステップとしては「Alchemy Mobile」「Sampletank」あたりをオススメしたいです。

(次ページでは、「GarageBandならではの機能をチェック」

カテゴリートップへ

この連載の記事

注目ニュース

ASCII倶楽部

プレミアムPC試用レポート

ピックアップ

ASCII.jp RSS2.0 配信中

ASCII.jpメール デジタルMac/iPodマガジン