JAWS DAYS 2015で36支部に聞いた「私たちのクラウド活動」 第4回
第三弾は広島、高知、磐田、山形、和歌山、愛媛、横浜、大分、E-JAWS!
追い風の広島、リブートの和歌山、見えるE-JAWSなど最新支部活動
2015年03月26日 07時00分更新
「地元に戻ったら、1年くらい動いてなかった」-JAWS-UG和歌山
JAWS-UG和歌山は昨年5月に勉強会を開催したきり、事実上活動が停止している状態。今回お話しを聞いたやしまさんは、今年の2月に東京から和歌山に帰郷し、地元のエンジニアコミュニティを探したものの、JAWS-UG和歌山が動いていない状態を知る。「さくらインターネットの田中社長をはじめ、ADSJやJAWS-UGの面々が来て豪華にやったものの1年くらい動いていなかった」(やしまさん)とのことだ。
和歌山県は大阪からも遠く、県域が縦長で、交通もあまりよくない。「どこでやるかによってモチベーションも違う。県でOSSのコミュニティ活動をやっている人も、紀南と中紀でポツポツといるくらいで、和歌山市内で活動している人はあまり見かけない。全体の人数やばらけ具合に問題があるのでは」とやしまさんは指摘する。こうした中、やしまさんも地元の仲間とJAWS-UG和歌山のリブートに動く。「網元機動隊のコアメンバーがいるので、WordPressからスタートしていくのがいいかなと」とのことで、今年の活動を期待したい。
「『サーバー立てました。以上。』だと実りがない」-JAWS-UG愛媛
昨年、四国4県で開催された四国クラウドお遍路でキックオフとなったJAWS-UG愛媛は、年末に松山のコワーキングスペースで勉強会を開催。「キックオフの時はシステム系の色が濃かったけど、第1回はプログラマーの方が多かったです。ただ、参加人数が多くなかったので、活動としてはまだこれからですね」とJAWS-UG愛媛の沖安隆さん(アイムービック システムエンジニア)は語る。
今年は近隣のグループとも連携しながら、勉強会を仕掛けていきたいという。「ただ、『サーバー立てました。以上。』だと実りがあまりないし、手間取ってしまうので、ゴールでなにができるかを考えていきたい。データを放りこんでおくと、グラフが見えるとか、実務的なネタをやりたいですね」と沖さんは語る。
「朝活主体の情報共有の場になっている」-JAWS-UG横浜
首都圏に近いJAWS-UG横浜は地元向けの勉強会というフェーズを抜け、すでに情報交換の場となっている。吉田真吾さん(cloudpack エバンジェリスト)は「今は朝活主体。7時くらいに品川のスタバに集まって、意見交換をしながら、好きなことを調べてブログに書くという感じ。みんな忙しいので、準備なしでできるこの形が今は精一杯」ということで、続けるためにこうした形態になったという。
とはいえ、「会いたい仲間だけで会っているだけはコミュニティとして成立しない」というのも事実。そのため、事前に告知するタイプの朝活やインフラより上位にあたる開発者向けの勉強会をやっていきたいという。「新しい仲間を増やすのではなく、心地よくインタラクティブなやりとりをできる仲間を増やしたい」(吉田さん)とのこと。数多くの勉強会が開催される東京とは異なる立ち位置を求め、老舗のJAWS-UG横浜も変遷を遂げつつある。
「4月25日に春のハンズオン祭りやるよ!」-JAWS-UG大分
設立後、一時停滞気味だったとJAWS-UG大分だが、平野文雄さん(cvclaboratory ITコンサルタント/エンジニア))が支部長に就任した2013年以降、コツコツと活動を再開しつつある。「福岡は勉強会すごい活発なんですけど、大分は初心者が多くて、勉強会にもなかなか人が集まらない。なので、AWSにこだわらず、いろいろなコミュニティと連携していこうと思ってます」と語る。この具体的な取り組みが「大分IT勉強会応援コミュニティFUNIT」だ。「会場の確保とか、人集めとか、勉強会をもっと簡単にできるようにする取り組みです。大分の場合、会場は恵まれている。ただ、ターゲットを絞ってしまうとダメなので、いろんな人が集まれるようにしようと」(平野さん)。
そして、このFUNIT主催で4月25日には「春だ!みんなでハンズオン祭り」が開催される。場所は大分駅近くのホルトホール大分。AWSはもちろん、WordPress、Unity、Ruby On Rails、Photoshop、kintoneなどすべてがはじめての人向けの内容を展開するので、初心者も気軽にダイブしてもらいたい。
「活動は模索中だけど、見えるE-JAWSを目指したい」-E-JAWS
ボスキャラ感満載の東急ハンズ長谷川秀樹さんを中心に、2013年11月にエンタープライズ限定のコミュニティとして立ち上がった「E-JAWS(Enterprise-JAWS)」。昨年、ラスベガスで行なわれたre:Invent 2014に基調講演で登壇した多田歩美さん(本田技研工業 IT本部 システム基盤部 インフラ技術ブロック チーフ)も、そんな長谷川さんに「E-JAWS立ち上げるんや。来いやー」という感じで誘われた一人。来年度(2015年度)からコミッティーメンバーになるという。
クローズドなゆえ、なかなか活動が見えにくいE-JAWSだが、まだ活動の形を模索している段階。「最初は各メンバーの取り組みを披露する全メンバーLTをやり、テクニカルな分科会もやりました。今のところ3ヶ月に1回のペースでやって、アンケートをとりつつ、カイゼンを続けている感じです」(多田さん)。やる回数が決まっている中、どれだけ実のあるイベントをやっていくかが鍵だという。
こうした中で、多田さん自身としては、他のJAWS-UGとE-JAWSのつなぎ役になりたいと語る。「JAWS-UGの総会でもすごく質問があって、みなさんE-JAWSがどんな活動しているのか、興味を持っているのがわかりました。もちろん言えない部分もありますが、見せられるものは見せるE-JAWSにしていきたいと思っています」(多田さん)。
まだまだ続きます!
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