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初開催! 簡易水冷CPUクーラー王座決定戦 第2回

簡易水冷クーラー7製品の冷却性能を見極める!!【第2回】

2015年03月25日 12時00分更新

文● 藤田 忠 編集●北村/ASCII.jp

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最安クラスの簡易水冷クーラー
DEEPCOOL「MAELSTROM 120」

 初めは実売価格4980円という簡易水冷タイプのCPUクーラーとしては格安になっているDEEPCOOL「MAELSTROM 120」だ。空冷クーラーと比べてもお買得な一品になるが、CPU受熱部の銅製ベースなど、CPUクーラーの基本は押さえられている。

全国のドスパラで取り扱っているDEEPCOOL製簡易水冷クーラーの「MAELSTROM 120」。実売価格は4980円と激安

●対応ソケット:LGA1150/1155/1156/1366/2011、Socket AM2/AM2+/AM3/AM3+/FM1/FM2
●ラジエーター寸法:120(W)×27(D)×154(H)mm
●水枕寸法:70(W)×85.6(D)×32.5(H)mm
●ファン寸法:120(W)×25(D)×120(H)mm
●ファン回転数:600~2200rpm±10%
●風量:~91.12FM
●ノイズ:17.6~39.3dBA
●実売価格:4980円
●製品情報URL:http://www.deepcool.com/jp/Product/MAELSTROM_120/Design/

 構成は27mm厚の120mmラジエーターと120mmファンといたって普通で、価格が最大の特徴と言える「MAELSTROM 120」。大きな特徴はないが、水枕部にLEDを備え、動作時にGAMER STORMシリーズのロゴが光るようになっていたり、ファンに振動を抑えるゴムが備わっていたりと、お買得感がある仕様になっている。

 CPUソケットに合わせてバックパネルと水枕にネジやマウンターを取り付ける必要はあるが、マニュアルに大きなイラストで手順が説明されているので簡単。使用するパーツがCPUソケットごとに、分かれて袋に入っているのもうれしいところ。チューブはFEP素材で取り回しに問題なし。

水枕のチューブは可動するので取り回しに苦労することは少ないだろう。LEDを内蔵し、動作中はピエロのロゴが発光

この価格帯でも、しっかり銅製ベースを採用している

ラジエーターフィンの間隔は薄型のため細めのタイプが採用されている

赤いブレードが目を引く付属ファン。ブレードに風の流れを整える溝を設けることで、風量を低下することなく騒音を低減。さらにPCケースやラジエーターと接触するフレーム部には、振動を軽減する素材を採用する

 格安ながらポンプとファンノイズはかなり静かで、アイドル時の騒音値は34.8dBAと優秀なのだが、高負荷時の冷却性能、静音性は微妙。テスト開始2分でCPU温度は80度を超えてしまいファン回転数は50dBA程度になる2000rpmオーバーで回転。

 ここまでテストした製品だと、ある程度ファンが高速回転したあとはCPU温度が下がるため、低速回転=静かになるのだが、「MAELSTROM 120」では10分間のテストを通して、ほぼ80度を切ることがなく、ファン回転数は1800~2200rpm、騒音値は50dBA前後になった。

 ラジエーターのフィン間隔が狭いので、ファンの空気を送る力となる“静圧”が必要なのだが、付属ファンはこれが不足している印象。ファンがフル回転している時に、ラジエーターの排気側を手で触れると、風の出が弱く、吸気側への戻りもあった。

 騒音値を気にしなければ、オーバークロックしたCPUも冷却できるが、テスト中の最高温度は95度と、動作限界温度までわずかと不安は残る。

 4980円と間違いなくコストパフォーマンスはダントツに良いので、ファンの最大回転数を1600rpm程度まで落としても問題なく運用できるであろうCore i5/i3、AMD APUなどで使うのがいいだろう。

アイドル時
  CPU温度 ファンノイズ ファン回転数
  36 ℃ 34.8 dBA 857 rpm
純正より +9 ℃ -0.3 dBA -793 rpm
高負荷時
  CPU温度 最高CPU温度 ファンノイズ ファン回転数
  88 ℃ 95 ℃ 51.7 dBA 2265 rpm
純正より -5 ℃ -3 ℃ +13.2 dBA +163 rpm

CPU:OCCTテスト中の温度推移。10分間のストレステストと5分間の待機状態

→次のページヘ続く (Thermaltake「Water 3.0 Performer C」

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