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業界人の《ことば》から 第135回

富士通のデスクトップ累計生産2000万台に

2015年03月18日 09時19分更新

文● 大河原克行、編集●ASCII.jp

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今回のことば

「試練を乗り越え、丸20年をかけて、累計生産2000万台を達成した。これに満足することなく、3000万台、4000万台に向けて一層努力する」
(富士通アイソテックの岩渕敦社長)

 富士通のデスクトップPCの生産拠点である福島県伊達市の富士通アイソテックは、デスクトップPCの累計生産2000万台を達成した。

 富士通アイソテックは、1957年2月に、富士通とクロサワの共同出資により、黒沢通信工業として東京・蒲田に設立。1965年には本社および工場を東京・稲城に移転。現在の場所である福島県伊達市に福島工場を開設したのは、1975年のこと。国内初の24ピンドットプリンタの生産や、当時の世界最高速度を誇った活字プリンターなどを生産。1985年には富士通アイソテックに社名を変更し、2003年には本社を福島県伊達市に移転した。

ドットプリンターの開発などから、業態を変えてきた。

 1994年12月から個人向けデスクトップパソコンの生産を開始。1999年からは企業向けデスクトップPCの生産を開始しており、2015年1月16日に、個人向け、企業向けをあわせたデスクトップPCの累計出荷台数が、2000万台に達したという。

ノートの出雲に並ぶ、富士通の国内生産拠点

 富士通アイソテックが、伊達氏発祥の地の伊達市にあることから、ここで生産されるデスクトップPCを「伊達モデル」と呼び、ノートPCの生産を行っている島根県出雲市の島根富士通のノートPCの「出雲モデル」とともに、国内生産ならではの高い品質や、国内市場に向けた即納体制といった特徴を訴求している。

累計出荷2000万台の記念モデルと出荷数の変遷

 現在、富士通アイソテックでは、デスクトップPCのほか、PCサーバーのほか、シリアルインパクトプリンタ、サーマルプリンタなどを生産。また、精密加工センターにおける機械精密加工事業による各種部品の受託生産、富士通東日本リサイクルセンターによる情報機器のリサイクル、東日本テクノセンターによる情報機器の修理、富士通オープンカレッジによる教育事業も行なっている。

 いまや、国内で流通するPCの約9割が中国で生産されているといわれるほど、中国生産が拡大。さらに、人件費の上昇や、円安による部品調達価格の高騰などに伴い、コスト削減要求が高まるなか、約20年間に渡って、国内生産を続けてきた富士通アイソテックの強みはどこにあるのだろうか。

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