2014年7月の「VAIO株式会社」設立から約半年。同社が初めて一から作り上げた製品「VAIO Z」と「VAIO Z Canvas」が満を持して登場した。VAIO Zは“究極のモンスターPC”をうたう、間違いなく新生VAIOを代表する製品だ。そしてVAIO Z Canvasは「ソニー時代ではありえないことをした」製品だという。
その発表会で、同社の関取 高行社長は「我々の力で作り上げた製品を発表できる今日こそがスタート」と語った。究極のPCで、VAIOは私たちに何を見せようとしていたのか。そしてスタートを切ったVAIOは、究極の次に何を見せてくれるのだろうか。
VAIOのこれからを、執行役員 花里 隆志氏に聞いた。
PCは、VAIO Zで究極の形を迎えた
── 「VAIO Z」発表からしばらく経ちました(取材は3月上旬)。まず率直に、手応えをお聞かせください。
花里 いい反響を得ています。想定以上の売れ行きで、それだけ待っていてくださったお客様がいたということを嬉しく思います。これは店頭からのレポートですが、発表があったことを知らなかった人も、触れてみて「これはいい!」と感じてくれることが多いようです。
── 記者発表会の会場は超満員でしたね。
花里 これも想定以上だったと思います。「パソコンの製品発表会であそこまで報道が集まるのは珍しい」と多くの方から言われましたね。
── 花里さん自身は、VAIO Zの出来をどう見ていますか。
花里 私も一刻も早くVAIO Zに替えたいと思っています……。仕事でとんでもなく容量の大きいExcelデータを扱うんですが、なかなか読み込んでくれないんですよ。いつもイライラしながら待ってるんです。
で、エンジニアが「花里さんがいつも見てるデータ、VAIO Zだとこれだけ早く読み込めるよ※」と見せてくれまして。それからは早く使わせてくれ~とずっと思い続けています。本当、全然違います。
(※編注:VAIO Zは、PCIeインターフェイス接続の第2世代High speed SSDを採用している。一般的なSATA接続やmSATA接続のSSDの転送速度が最大6Gbpsであるのに対し、最大32Gbpsと5倍以上の速度が出る)
PCデバイスとしてのVAIOは、VAIO Zでひとつ究極の形を迎えました。だからこそプロモーションでは「The VAIO」と、これこそがVAIOであるという意味で主張したわけです。普通のPCならそこまで言いません。
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