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格安データ通信SIMを買って格安に使い倒す! 第20回

格安SIM+モバイルルーターは本当にお得なのか調べてみた!

2015年03月05日 12時00分更新

文● 正田拓也

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ドコモの「Wi-Fi STATION HW-02G」。下り最大225Mbpsをうたう高速モバイルルーターだ

ドコモの「Wi-Fi STATION HW-02G」。下り最大225Mbpsをうたう高速モバイルルーターだ

 格安SIMにばかり触れていると、大手キャリアのランニングコストはどうも高いように感じるが、実は大手キャリアは端末の提供を含めた総合サービスと考えれば納得のいく部分も持っている。

 実際、筆者の経験では実際の速度の面で劣っている格安SIMがあったりするため、安いのには理由があると言いたい部分もある。ただ、今回はまず費用面を比べてみようということで、この春のキャリアのキャンペーンや実際の販売状況をもとにチェックしてみた。なお、今回はモバイルルーターに絞っている。

225Mbps対応のドコモのモバイルルーターが登場

 ドコモのモバイルルーターは後で格安SIMに転用できるなど非常に人気が高く、格安SIMを使う前は最初にドコモに通常加入をおすすめしたいくらい。

 さらに、格安SIMがサポートしないキャリアアグリゲーション(LTE-Advancedに含まれる高速化技術)で下り最大225Mbpsの通信が可能なサービスがはじまったばかりで注目度は高い。

 225Mbpsの通信は現在のところドコモのモバイルルーター2機種で対応するが、3月5日の時点で2機種のうち1機種しか販売が開始されていない。唯一入手できる「Wi-Fi STATION HW-02G」を購入して使いはじめるコストを見てみよう。

 月間の通信料金は基本料金が1296円、2GBのパケット代が3780円、プロバイダー代(mopera Uシンプル)が216円の合計5292円。格安SIMが2GBで972円で使えることからすれば、高すぎる金額となってしまう。

月サポなどの活用で
意外に格安SIMとの金額的差は小さい

ドコモと一般的な格安SIMをモバイルルーターで運用する場合の料金比較

ドコモと一般的な格安SIMをモバイルルーターで運用する場合の料金比較

 しかし、この差は端末購入代などいろいろなもので縮まってくる。まず、ドコモの場合、端末購入代金は金銭的な補助の制度である「月々サポート」で相殺されることが多いが、3月末加入分まで「ドコモのXiルーター割」が適用され、月々サポートの額がアップされる。また、Wi-Fi STATION HW-02Gの端末代金の1万8144円(ドコモ直販の価格)も、販売店によっては1円や0円となっている例を見かける。

 探せばすぐ見つかる一括払い0円販売の店に行って加入すれば、月々サポートの分がまるまる月額費用は安くなる。現在、Wi-Fi STATION HW-02Gの新規加入の月々サポートはキャンペーンの増額分を含めて月額1782円なので、5292円-1782円=3510円となり、端末代を含んで月額3510円で利用できることになる。

 一方、格安SIMでは2GBで972円のプランを選んだとしても、端末は別。格安SIMで使えるモバイルルーター「Aterm MR03LN」のセットプランを提供しているBIGLOBEの場合、月額1008円の端末代相当のプラスになるため、合計で1980円かかる。

 同じ月間高速通信が2GB同士で比べた場合、1980円と3510円なので格安SIMのほうが依然として安いが、最新の225Mbpsの速度やキャリア純正のサービスの安心感などからすると、決してキャリアが大幅に高いということでもなくなってくる。

 なお、これは約2年使う前提での比較となる。ドコモのほうは2年契約価格なので途中でやめると解約時に1万260円の解除料がかかるほか、月額費用も24ヵ月の月々サポートが終わると値引き前の月額5292円に跳ね上がってしまう。

 格安SIMは端末代を払う必要があるが、いつやめても解除料はかからず、2年以上使っても月額料金は値下げや値上げがない限り972円のままとなる。

(次ページへ続く、「大容量利用なら「ヤ倍速」のWiMAX 2+にお得な条件あり」)

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