グーグルは2月26日、日本経済へのインターネットの貢献度を定性的/定量的に評価したレポートを発表した。その中で、スマートフォン普及に伴って生まれた「アプリ経済(App Economy)」の市場規模は、「2013年度で約8200億円」と試算している。
このレポート「インターネットの日本経済への貢献に関する調査分析」は、グーグルが野村総合研究所に委託して調査分析を実施したもの。20ページのレポートPDFがWebからダウンロードできる。
インターネット産業のGDPは約23兆円、日本のGDPの4.3%に相当
同レポートでは、インターネット産業単体のGDPへの貢献額を「インターネットGDP」と定義し、試算している。ここにはEコマース取引、PCやスマートフォンへの消費者支出、通信事業者のインフラ投資、政府/自治体の情報システム投資、IP通信機器の輸出などが含まれる。
レポートによると、2010年度のインターネットGDPは19.2兆円だったが、これが2013年度には約23兆円まで拡大したという。これは日本のGDP全体の4.3%に相当し、輸送用機械器具製造業(自動車製造業等)の規模を超え、運輸業に近づいているという。また、2010~2013年度の年平均成長率は7.0%であり、日本の実質GDP成長率(1.8%)を大きく超えている。
さらにインターネットGDPは、2020年度には約35兆円まで成長すると試算されている。その背景について同レポートは、インターネットインフラの高度化と、クラウドサービスのような新たなビジネス/市場の拡大がお互いを牽引しあう好循環が生まれ、インターネットへの消費者支出の拡大と、企業投資の拡大が期待されるためと説明している。
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