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小径車で電動アシスト! 860g軽量化したヤマハのPAS

2015年02月26日 19時26分更新

文● オオタ/ASCII.jp

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左から「PAS CITY-X」、「PAS Mina」、「PAS Ami」

 ヤマハ発動機は、電動アシスト自転車「PAS」シリーズの2015年モデルの20型小径車「PAS CITY-C(パス シティ シー)」「PAS CITY-X(パス シティ エックス)」の2機種を発表。4月10日より販売を開始する。価格はPAS CITY-Cが10万9620円、PAS CITY-Xが11万2860円。

PAS CITY-C/Xが800g軽量化!

 通常の自転車に比べてタイヤの径が小さい自転車(一般的のサイズは24型~28型)は小径車と呼ばれる。このタイプは小回りが効くほかタイヤが小さいので漕ぎ出しは軽いがスピードが出ないという欠点があったが、PAS CITY-C/Xはギア比の調整することで同社の26型電動アシスト自転車と同等の距離をペダル1回転で進めるという。

PAS CITY-X。「クリスタルホワイト」「マットグラファイト」「リッチグリーン」「エスニックオレンジ」の4色のカラーバリエーション

電源ケーブルやブレーキケーブルはフレーム内に収納される

8.7Ahのリチウムイオンバッテリー

後輪部分。前輪もそうだが、走行抵抗が少ないセンタースリックタイヤを装備

カギはピッキングが困難なディンプルキーを採用している

手元のメーター部分。「残りアシスト走行可能距離」「バッテリー残量」「スピード」が確認可能だ

 また、駆動部分であるドライブユニットを小型・軽量に改良した「PAドライブユニット」を搭載。従来までと比較すると約860gもの軽量化に成功し、PAS CITY-Xは車両重量が約20.5kgと、PASシリーズ最軽量を達成している。

 PAS CITY-Cは、リラックポジションをキープできるという設計の、逆三角形の形をしたデルタハンドル、スカートの女性でも乗り降りしやすい低床U型フレーム。太陽光で充電して、暗くなると自動点灯するソーラーテールランプを装備している。

PAS CITY-C。カラーバリエーションは「クリスタルホワイト」「マットオリーブ」「カカオ」「レッド」の4色

前輪及び後輪部

太陽光充電タイプのテールランプ

PAS CITY-Xは、後部のカギをロックすると自動的にハンドル部分もロックされる

 PAS CITY-Xは、名前の通り、フレームが交差してXの文字を描いているのが特徴。フレーム内電源やブレーキのケーブルを収納しているのでスッキリとした見た目。低い走行抵抗や静粛性が高いセンタースリックタイヤを標準装備しているのもポイントだ。

 両製品ともに遊星ギアによる内装3段変速、バッテリー直結の1W LEDライトをフロントに備える。付属のカギはピッキングされにくいディンプルキーだ。

バッテリー直結タイプの1灯のLED(1W)がフロントに搭載。

 また、手元のメーター部分では、「残りアシスト走行可能距離」「バッテリー残量」「スピード」が確認できる「3ファンクションメーター」と搭載。走行スピードを確認できるスピード計機能は乗っていて楽しくなる機能である。

小径車と電動アシストは実はベストマッチだった?

 筆者は小径車と電動アシスト自転車の相性は悪いと思っていた。というのも、小径車はもともとタイヤの径が小さいので普通の軽快車と比べると少ない力でペダルを回せるため。電動でアシストする必要がそもそも無いのではないかと考えていたからだ。

 今回のPAS CITY-C/Xは、ギア比を電動アシスト前提にカスタマイズすることで、小径車ながら26型と同等のGD値(ペダル1回転で進む距離)を稼いでいる(変速機3段時)。なので、アシストをカットしての漕ぎ出しは、ほかの小径車と比べると多少重い。PAS CITY-C/Xは、小回りが効いて、軽快車と同等の距離を稼げる小径車なのだ。

ドライブユニットをリニューアルすることで約860gの軽量化。また、ギア比を調整することで26型と同等のGD値を記録しているという

電動アシスト自転車はやっぱり重い……。やはり少しでも軽い重量が望まれるようだ

今まではシニア層が厚かったが、今後は10代の通学層や20代の女性もターゲット層として押さえていくとのこと

 また、何より重要だと認識したのは、自転車自体が10万以上の高価な物だということだ。電動アシスト自転車も自宅や屋根付きのガレージに収納するのが望ましいだろう。マンションに住んでいる場合は普通の軽快車だとエレベーターに入らないこともあるが、小径車ならエレベーターに自転車が入らない心配も少ないだろう。

 シニア層が中心だった電動アシスト自転車のシェアだが、今回のモデルや、女性向けモデルである「PAS mina」といった若い世代にターゲットを定めた電動アシスト自転車も登場してきている。利用者が増えれば遅れがちな自転車向けの舗装や法整備も行なわれるハズだ。自転車を愛する者として、これからの活性化を期待したい。

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