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あまりに生物的な動きがそう思わせるのかも

皆が「蹴らないで!」と言うロボット犬「Spot」

2015年02月24日 16時00分更新

文● 貝塚/ASCII.jp

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「かわいそう」「蹴らないでほしい」「虐待だ」という意見と、「蹴らないでということはないだろう」「ロボットなのだから」という意見の対立が話題になっていたロボット犬「Spot」


 議論の発端は、ロボットの開発・研究を手がけるアメリカの企業Boston Dynamics(2013年よりGoogle傘下)が公開した上の動画。話題のシーンは27秒あたりから始まります。


 Boston Dynamicsは以前にも同じく四足歩行の「BigDog」という犬型ロボットを開発していますが、BigDogに比べSpotの動きは格段に生き物に近く、蹴られた際のバランスの取り方も見事。

 Spotの紹介動画には、「頭部のセンサーを使って起伏の激しい道でも切り抜けられる」「電気で動き、油圧モーター式」と簡単にコメントされているのみですが、BigDogと同じコンセプトで作られたと仮定すれば、誰かの元に何かを届けるための(そうでなくとも何か目的があってどこかへ行く)ロボットなので、「蹴られても倒れない」のは優秀ということになり、開発企業からすれば、「こんな風に蹴っても倒れない」と示したいのは当然でもあります。

 見た目は明らかに生き物ではないのですが、あまりに生き物らしく動くので、「かわいそう」という気持ちになるのも納得。

 ビデオの最後には「No robots were harmed in the making of this video.(ビデオの制作にあたってロボットが壊れることはなかった)」というメッセージも出てきますが、それもまた色々と考えてしまいます。

 「痛みを感じることはないが、生き物が持つ意思や反射に近いものを持っていて、限りなく生き物に近い動きをするもの」はどう扱うべきか、何者なのか、今後ますます議論の的になりそうな予感です。

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