UQコミュニケーションズは栃木県真岡市で始まった下り最大220Mbpsに対応する「WiMAX 2+」の電波測定の様子をメディア向けに公開した。全国に先がけてWiMAX 2+の周波数帯を現行の20MHzから40MHzに拡大した真岡市で、実際に速度を体験してきたので、その模様をお伝えしよう。
電測ツアーに先立って開催されたセレモニーでは、まず代表取締役社長の野坂章雄氏が挨拶。「2月12日に、この真岡市で2波化に踏み切った。今日はみなさんにキャリアアグリゲーションがどういうものかをじっくりを見ていただく」と力を込めた。
執行役員技術部門長 要海敏和氏は、「こちらに来るまで(真岡市のことを)よく知らなくて、田んぼや畑ばかりではないのかな、MIMO(複数のアンテナを使用してデータを同時伝送することにより無線通信を高速化させる技術)やマルチパス(多重波伝播)の効果が出るのかな、と思っていた。けれども来てみると、意外と建物も多かったので、面白く見ていただけるのではないか」とコメントした。
ツアーにはWiMAX 2+のパイロットモニターも参加し、モニターに応募した理由を語ってくれた。「趣味でDJをやっているので、大きい音楽ファイルをダウンロードするときの速度を見てみたい」「自宅にNASがあるので、制限が緩いということも聞いているし、いろいろ試したい」というユーザーもいたが、「PCを使っていなくて、もっぱらスマホ。でも7GBの制限に引っかかるので」という声もあった。
真岡市が選ばれた理由だが、まだWiMAX 2+のエリアになっていなかったこと、市全体が試験にちょうどよい面積であること、近隣のWiMAXエリアとの干渉があまりないこと、極端な地形がなく測定した様々なデータの汎用性が高いことなどから総合的に判断されたという。
とはいえ、決まったのは1ヵ月前。それまでは、トラフィックが多すぎたり少なすぎたりで難しい、面積はいいが地形がどうも極端……と、場所選びに難航したそうだ。
ちなみに「エリア化が難しいところはあるか」と聞いてみたら、京都や鎌倉など、景観を損ねないように基地局を配置しなければならない都市を挙げていた。確かに、外観を考慮するとなると難しそうである。
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