プリンストンのデジギア道 ― 第34回
単なる電源タップとあなどるなかれ
デジタルライフが快適に!プリンストンの有能タップ「UniTAP」を試す
2015年02月25日 11時00分更新
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「電源タップの口がたりない!」自宅のデジタル機器が充実してうれしい反面、必ず直面するのがこの悩み。実際ボクの机の周りにも、この3ヵ月でスピーカー2本、PlayStation 4用コントローラーの充電スタンド、空気清浄機、3台目の外付けHDDという新顔が入ってきて電源タップを奪い合っている。
なかでも困るのが外付けHDDの存在。こやつの電源アダプターがまた無駄にデカいのだ。思い起こせばデスクトップPCよりノートPCの出荷台数が上回ったのは2000年頃だし、最近ではiMacのようにゼロスピンドル化できる一体型PCもあり、外付けのHDDや光学ドライブは必須となっている。そんなわけで、PCのスリム化と反比例するように周辺機器が増え、電源周りがゴチャゴチャしてくるのである。
これは何とかしなければ。もうタブレットやスマホを充電するためだけに、電源プラグを抜き差しするのは御免被りたい。というか同時に使えないのでホント困る。そんなとき編集部から「じゃあ電源タップの記事を書きませんか?」なんて連絡が。詳細を聞けばプリストンがUSB充電ポートやタブレットスタンド、差し込み口が回転するギミックなどを備えた製品を販売しているとのこと。何それすごい便利そうじゃん!
1台あれば超便利! USB給電付き電源タップ「UniTAP」3機種
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回転式コンセントでACアダプターを接続しやすい「PPS-UTAP6」。ブラックとホワイトの2色がある。実売価格は3800円前後。 |
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机上でもごろ寝でも、利用シーンが広がるスタンド機能付きの「PPS-UTAP4」。こちらもブラックとホワイトをラインアップ。実売価格は3500円前後。 |
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コンパクトで、旅行や出張にも最適な「PPS-UTAP5」。カラーはホワイトとブラック。実売価格は4000円前後。 |
PCデスクの足下に最適な回転式6個口タップ「PPS-UTAP6」
兎にも角にも電源タップの口が足りないので、まずはPPS-UTAP6をチェックしていく。外観はデザイナー家電のようでちょっとオシャレな印象。カラーはブラックとホワイトの2色で、他2製品と比べると若干クリーム色になっている。電源は6個口。さらに合計3.4A 出力のUSB給電ポートを2個口用意していて、タブレットはもちろん、急速充電にも対応している。
本製品の特徴は、それぞれのコンセントを左右90度まで回転できる点。これによりACアダプターが他のコンセントを塞いだり、別製品の電源プラグに干渉したりすることを防げるというわけ。さらにこの回転構造を利用し、使わないコンセントは45度の位置で固定しておくことでホコリの進入を防ぐことが可能だ。
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45度の位置で固定すれば、コンセントの穴が塞がる。 |
電源タップ自身のプラグ部は180度稼働のスイング式。壁のコンセントはすでに家具家電の裏に位置していることが多く、ケーブルを取り回せる奥行きがないのでこれは地味にウレシイ仕様。パッケージなどには記載されていないが、このプラグの根本には絶縁キャップが仕込まれていて、壁のコンセントと電源プラグの隙間にほこりが溜まって起きる発火現象「トラッキング」の対策が施されている点も好印象だ。雷サージ保護とブレーカーを内蔵し、過電流保護、過電圧保護、過温度保護、過負荷保護を搭載しているので安心感がある。
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電源タップのプラグはトラッキング対策済み。 |
さらに、個人的に感動したのは、6個のコンセント全てにきちんと極性が記されている点。というのもコンセントには極性があり、プラグとの極性を合わせないと電源にノイズ入って希にPCが不安定になったり、スピーカーやギターアンプなどに雑音が混じったりする場合があるから。なのに極性を書いていない電源タップはかなり多く、見た目では唯一の判断材料となるコンセントの穴の長さも揃えてあったりする。ただ、ここでちょっと惜しいのが、本製品電源プラグは180度稼働のスイング式で極性が書いていないことで、これにより、壁にあるコンセントに逆に差し込んでしまう心配があること。最初に気をつければいいだけのことだし、基本的に問題無く使えるのだが、潔くL字型プラグにするのもありだったかもしれない。
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穴が縦に長く「N」と書いてある方が中極性。壁のコンセントでいえば左側に該当する。 |
では、さっそくPCなどの電源プラグを電源タップに挿していく。プラグの差し込み口は固すぎず柔らかすぎず、丁度いいグリップ感。USB給電ポートも同様だ。回転式コンセント部は、防塵機能として使う45度、ACアダプター接続時に便利な左右90度に回転させた段階でカチッと軽いロックがかかるため位置を探りやすい。ロックしたら、PC用電源ケーブルなど多少太いケーブルでも、元に戻ろうとする力程度では動かず、本体重量も約590gあるので安定感がある。
実際に全ての機器を接続すると、回転式コンセントによりACアダプターのみ横に避けられるのでスッキリ配線できる。逆に、すべてのコンセントを90度回転させて横位置にし、ACアダプターで使うコンセントだけデフォルトの位置である真上にすることも可能で、設置環境、とくに空間を制限されがちな机周りや足下に合わせてケーブリングできる自由度の高さがある。
他製品では、ACアダプターの干渉を回避するため、コンセントの半数を本体横に配置したものもあるのだが、それでは普通の電源プラグを強制的に真横に挿す必要が出てきて、場合によってはジャマになる。しかし本製品にはその問題は存在しないというのが大きな強みだ。
この自由度の高さはペットや子供がいる家庭でも役立つ。うちには猫が2匹いて、抜け毛によるトラッキング防止と、イタズラによる感電防止を行うため、電源タップ類は家電店で売っている電源タップ用収納ケースに入れている。しかし通常の電源タップでは、3ピン→2ピン変換プラグを使ったプラグを接続すると背が高くなりすぎて横に倒さないとフタが閉まらないとか、ACアダプターがケースに干渉して収納できないといった問題が発生する。回転式コンセントはこうした問題を回避しやすい。なお、本製品は横幅329mmと大きめだが、横幅400mm程度の収納ケースは一般的なサイズなので入手に困る事もない。
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臭いを嗅ぎにくるまではカワイイが、目を離した隙に触ったりじゃれついたり、体をこすりつけてマーキングしようとする。我が家にはこういう奴らがいるので収納ケースは必須。贅沢をいえば、一括電源スイッチに透明なプラスチックカバーを設けるなどしてあれば、収納ケースに入れていない場合に猫が足で踏んづけたり、ボク自身が間違って押したりしないので、声を上げて喜んだかも知れない |
というわけでPPS-UTAP6は、ACアダプターとUSBバスパワーを必要とする機器類、通常の電源プラグが混在しがちな机周りでは今すぐにでも欲しくなってしまう魅力的な製品。また、玄関や廊下に設置する場合でも、コンセントに挿すタイプのLEDセンサーライトなどを都合良く配置できるだろう。PCのUSBポートを塞ぐこと無く、ガジェット類も接続できるので、USB保冷器や加湿器、観賞用のUSB水槽などを設置するのも面白いかも。
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