最新パーツ性能チェック第172回

コスパに優れた最新SSD「Crucial BX100」の性能を検証

文●石井 英男

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ベンチ環境

 Crucial BX100は、大ヒットしたCrucial MX100と同じカテゴリーに属する製品であり、こちらもヒットが見込まれる。そこで、そのパフォーマンスを実際に検証してみた。

 テスト環境は、以下に示した通りであり、比較用にCrucial MX100も用意した。検証に利用したのは、Crucial BX100が250GBモデル、Crucial MX100が256GBモデルである。

テスト環境
CPU Intel「Core i3-4130T」(2.9GHz)
マザーボード ASRock「Z97 Anniversary」(Intel Z97 Express)
メモリー DDR3-1600 4GB×2
ビデオカード GeForce GTX 650
HDD Western Digital「WD10EADS」(1TB)
OS Windows 8.1 Pro Update 64bit

シーケンシャルリード/ライトが
MX100に比べて大幅に高速化

 まずは、定番ベンチマーク「CrystalDiskMark 3.0.3b」の結果から見ていこう。Crucial BX100のシーケンシャルリード速度は521.2MB/sであり、Crucial MX100の500.0MB/sよりも高速である。シーケンシャルライト速度も、Crucial BX100は370.3MB/sであるのに対し、Crucial MX100は345.7MB/sとかなりの差が出ている。

 Crucial BX100は、512Kランダムライト性能も369.4MB/sと高く、Crucial MX100の345.3MB/sと比べても明らかに高速化されている。

Crucial BX100

Crucial MX100

CrytalDiskMark 3.0.3b(ランダムデータ)

 次に、データとしてすべて「0」を書き込む0Fillでも計測してみたところ、Crucial BX100のシーケンシャルリード速度は526.8MB/s、シーケンシャルライド速度は369.2MB/sであり、通常(ランダムデータ)の結果とほとんど変わらなかった。

Crucial BX100

Crucial MX100

CrystalDiskMark 3.0.3b(0Fill)

 書き込みの際にデータを圧縮してから書き込むタイプのSSDでは、ランダムデータよりも圧縮がしやすい0Fillのほうがパフォーマンスが向上するのだが、Crucial BX100やCrucial MX100は、ランダムデータでも0Fillでもほぼ結果が同じであり、そうしたデータの圧縮処理は行なっていないことがわかる。

 最近はかなり珍しくなったが、以前は、スペック上の性能を上げるために、データの圧縮処理を行なっているSSDもあった。Crucial BX100は、どのようなデータでも安定したパフォーマンスが得られるわけで、ユーザーにとって好ましい設計といえるだろう。

HD Tune Proの結果も
全般的にBX100が優秀

 今度は「HD Tune Pro 5.50」を利用して、より詳細なテストを行なってみた。HD Tune Proでは、ディスク全域にわたるテストが可能である。結果は下に示した通りであり、Crucial BX100のリード速度は、400MB/s前後と350MB/s前後を行ったり来たりしており、平均は360.2MB/sであった。

 Crucial MX100のリード速度は、たまに400MB/s近くまで向上するものの、ほとんどが330MB/s前後であり、平均は338.0MB/sとなった。平均速度はCrucial BX100のほうが上回っている。

Crucial BX100

Crucial MX100

HD Tune Pro 5.50(リード)

 また、Crucial BX100のライト速度は多少上下はあるものの、300MB/s前後であり、平均は304.0MB/sであった。Crucial MX100のライト速度は、周期的に320MB/s程度まで向上しているが平均は299.7MB/sであり、差はわずかだが、やはりCrucial BX100のほうが上であった。

Crucial BX100

Crucial MX100

HD Tune Pro 5.50(ライト)

 Crucial BX100のファイルベンチマーク結果は、シーケンシャルリードが47万5825KB/s、シーケンシャルライトが36万2070KB/sで、IOPS値は4KBランダム(QD1)のリードが5656、ライトが2万3644、4KBランダム(QD32)のリードが6万9692、ライトが7万1967となった。

 Crucial MX100では、シーケンシャルリードが47万2767KB/s、シーケンシャルライトが34万124KB/sで、IOPS値は4KBランダム(QD1)のリードが5695、ライトが2万4814、4KBランダム(QD32)のリードが4万7300、ライトが7万6570という結果.

 シーケンシャルライトと4KBランダム(QD32)のリードはCrucial BX100のほうが高速で、4KBランダム(QD32)のライトはCrucial MX100のほうが高速、それ以外はほぼ同等であった。

Crucial BX100

Crucial MX100

HD Tune Pro 5.50(ファイルベンチマーク)

(→次ページヘ続く 「ファイルコピーも高速なBX100」)

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