2014年CPUクーラー最強王座決定戦 第3回

再び王座を狙う！ 2014年CPUクーラー王座決定戦【第3回】

互換性をアップの新モデル
Thermalright「Archon IB-E X2」

　Thermalrightの2機目は2012年に発売された、「Archon SB-E X2」の後継モデルとなる「Archon IB-E X2」。ヒートシンク部を再設計することで、メモリーやビデオカードなどとの干渉を抑えたリファインモデルになる。

●対応ソケット：LGA775/1150/1155/1156/1366/2011/2011v3、Socket AM2/AM2+/AM3/AM3+/FM1/FM2
●寸法/重量：155（W）×53.66（D）×165.2（H）（ヒートシンクのみ）/約1100g
●ファン回転数：900～1300rpm ±10%（PWM制御）
●風量：28.3～73.6CFM
●ノイズ：17～21dBA
●実売価格：1万1500円前後
●製品情報URL：http://www.dirac.co.jp/archon-ib-e-x2/

　奥行き53.66mmの薄型ヒートシンクに、8本の6mm径ヒートパイプを採用したサイドフロー型。ファンはPWM制御の140mmが2基付属し、シングルまたはデュアルファン構成で使用できる。

　前モデルの「Archon SB-E X2」から、全高を170.2mm→165.2mmに低くしたほか、ヒートシンクをベース部の直上からずらしたオフセット設計を採用。PCケースやマザーボード最上段の拡張スロットとの干渉を抑えているのが特徴になる。

　なお、デュアルファン搭載時の奥行きは約106.7mmになるが、ファンはメモリースロットに被らないので、背の高いヒートスプレッダー搭載メモリーを安心して使える。

　2012年発売モデルのリファインモデルとあって、冷却性能はまずまずだが、1万1500円前後は少々高価だろう。干渉が少ないのはうれしいところだが、より安価で高い冷却性能、静音性を発揮する製品もあるので、選ぶメリットはちょっと少ない。

アイドル時（Standard Mode）
	CPU温度	チップセット温度	メモリー温度	VRM温度	ファンノイズ	ファン回転数
	30 ℃	31.7 ℃	32.2 ℃	31.6 ℃	45.6 dBA	1388 rpm
純正より	+3.0 ℃	+0.1 ℃	+6.6 ℃	+1.0 ℃	+10.5 dBA	-262 rpm

高負荷時（Standard Mode）
	CPU温度 （最高）	チップセット温度	メモリー温度	VRM温度	ファンノイズ	ファン回転数
	81 ℃ （87 ℃）	32.8 ℃	41.7 ℃	32.4 ℃	45.4 dBA	1355 rpm
純正より	-14 ℃ （-12 ℃）	-1.6 ℃	-2.5 ℃	-4.3 ℃	+6.9 dBA	-747 rpm

CPU：OCCTテスト中の温度推移。10分間のストレステストと5分間の待機状態

アイドル時（Silent Mode）
	CPU温度	チップセット温度	メモリー温度	VRM温度	ファンノイズ	ファン回転数
	31 ℃	34.7 ℃	31.2 ℃	32.7 ℃	32.8 dBA	585 rpm
純正より	+4 ℃	+3.1 ℃	+5.6 ℃	+2.1 ℃	-2.3 dBA	-1065 rpm

高負荷時（Silent Mode）
	CPU温度 （最高）	チップセット温度	メモリー温度	VRM温度	ファンノイズ	ファン回転数
	82℃ （89 ℃）	33.2 ℃	43.3 ℃	34.5 ℃	45.5 dBA	1369 rpm
純正より	-11 ℃ （-9.0 ℃）	+1.2 ℃	-1.2 ℃	-2.2 ℃	+7.0 dBA	-733 rpm

CPU：OCCTテスト中の温度推移。10分間のストレステストと5分間の待機状態

→次のページヘ続く　（Thermalright「TRUE Spirit 140 Power」）