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「100m先曲がったら商品買える店あり」までスマホ広告で表示

GPSを使わない位置情報でピンポイントな広告を実現するAdNear

2015年01月22日 13時30分更新

文● 大谷イビサ/TECH.ASCII.jp

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DSP(Demand-Side Platform)広告の販売を手がけるマイクロアドプラスが今年から本腰を入れるのがスマートフォンの位置情報を活用した「AdNear(アドニア)」ジオフェンシングマーケティングだ。同社の角谷佳祐氏にサービス概要とインパクトについて聞いた。

自前のDSPとSSP、Cokkieデータを強みとするMicroAd

 MicroAdは、広告配信プラットフォーム「MicroAd BLADE」を手がけるDSP広告の大手事業者。MicroAd BLADEでは、自前のアドネットワークとCookieデータを元に、オーディエンスの属性に合わせた効率的な広告配信やリターゲティングが可能になっている。

 今回取材したマイクロアドプラスは、グループのノウハウをベースにサービスやプランニングを直接クライアントに展開するMicroAdの子会社。親会社のMicroAd BLADEはもちろん、ディスプレイ広告向けの子会社であるMADSやインドのリコメンド広告事業者Vizuryなどとも提携し、幅広いデジタルマーケティング施策を強みとする。

 マイクロアドプラス 第1セールスユニット チーフアカウントプランナー 角谷佳祐氏は「DSPのみならず、メディアサイドのSSP(Supply-Side Platform)のプロダクトを持っています。加えて4億にものぼるユニークなCookieデータも保有しており、この3つを揃えているのが、マイクロアドの強みだと思います」(角谷氏)。

マイクロアドプラス 第1セールスユニット チーフアカウントプランナー 角谷佳祐氏

GPSを用いずにユーザーのロケーションを特定

 そんなマイクロアドプラスが今年本格的に展開するのが、LBS(Location Based Service)のアドテクノロジーを展開しているインドの「AdNear(アドニア)」だ。AdNearはAPACを中心に急成長している新興ベンダーで、位置情報(ジオデータ)を使った「ジオフェンシングマーケティング」の先駆者を謳う。

 LBSとは、文字通りスマートフォンのジオデータをベースにした位置情報サービスで、指定した場所やユーザーに対するターゲティングが可能だ。これを広告として利用すると、指定のユーザーや場所に応じてピンポイントで広告を打てるというメリットがある。スマートフォンの普及が伸びる昨今、アドテク業界での関心も急速に高まっている。

 LBSの概念は従来から存在していたが、GPSに依存するという弱点があった。GPSをオンにしていなければ位置の特定が行なえず、屋内での精度が必ずしも高くないという問題だ。「ジオデータを使うことでリアルタイムにどこにいるかは把握できたが、これをプロファイリングデータとして蓄積することができませんでした。だからこの時間に代々木競技場に“いる人”には広告出せたんですけど、“いた人”に出すのは難しかったんです」(角谷氏)。

 これに対して、AdNearは基地局からの電波強度を三点測定し、緯度経度を割り出して、ユーザーのロケーションを特定できる。AdNear対応アプリを起動した段階で、ユーザーの位置を特定し、最適な広告を配信することができる。

GPSに依存しないAdNearのジオテーゲティング

ロケーションからオーディエンス属性を想定

 とはいえ、AdNearのコアバリューは必ずしもロケーションの精度にあるわけではなく、ロケーションや利用しているアプリの情報、そして国勢調査などのオープンデータを元にオーディエンスの属性を割り出す点にある。

 たとえば10時から18時まで六本木にいるという情報が得られば、おそらく六本木に住んでいるだろうと想定できる。また、平日の昼間に渋谷のマークシティにいれば、そこで仕事をしているのではないかと考えられるだろう。その他、ファッション系のアプリが多いから買い物好きとか、ビルのテナントから見て、勤めているのはIT系の会社といった予想もつく。実はさまざまなオーディエンスの属性や行動パターンを想像できるのだ。「主婦や富裕層、学生、旅行者などいろいろなセグメンテーションが可能です。購買データと掛け合わせることで、さまざまなマーケティングに活用できます」(角谷氏)。

 さらにユーザーごとに掲出するクリエイティブを変える「ダイナミックリターゲティング」にも対応する。「オーストラリアに展開した飲料メーカーさんは、この先何百メートル先の店舗でこの商品が購入できますというバナーをスマートフォンに出しました。海外ではCTRが1.5~2倍上がった例もあります」(角谷氏)。もちろん、プライバシーにも配慮されており、オプトアウトも可能。「アプリ側はもともと電波強度の情報は取得できていたんですが、単に活用できなかったんです」(角谷氏)。

 GPSを使わず、ロケーションからオーディエンスの属性を割り出せるAdNearによって、今まで日本でLBSが進まなかった障害が取り払われると角谷氏は語る。「ジオのいいところはオケージョン(機会)だと思うんです。ビジネス書の広告を始業時に出すか、飲み屋で出すかというユーザーのオケージョンを理解するのにジオは役立ちます。だから、個人的には直接インプレッションを獲得していくというより、ユーザーを育てていくのに必要なテクノロジーだと考えています」。当初はセールスパートナーとして展開するが、今後はマイクロアド自体が得意のオンラインマーケティングと、オフラインを連携するために利用していきたいという。

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