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頼れるインスタントネットワークをエレコムで構築 第2回

エレコムのWebスマートスイッチは設定も手間いらず

コマンドは面倒?だったらWebブラウザからVLAN設定しちゃえ

2015年02月18日 07時00分更新

文● 大谷イビサ/TECH.ASCII.jp

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レイアウトミスで引っ越し先がなくなったASCII.jp編集部のため、会議室にネットワークを構築することになった元ネットワーク雑誌編集者のTECH.ASCII.jpオオタニ。前回はエレコム製品選定までの経緯だったが、今回は実際のネットワーク構築まで試してみる。

まずは有線LANを構築!NASもやってきたぞ

※本記事の内容はフィクションです。

2日目午後 エレコムからガチな法人向けスイッチが来た!

 午前中にオーダーした製品が即日届くという実にフィクションらしい展開で、さっそくスイッチがやってきた。編集部到着したスイッチは16ポートの「EHB-SG2A16-PL」、8ポートの「EHB-SG2A08-PL」の2台。24ポート1台でもよかったはずだが、「シマに1台ずつ置いた方がよいでしょう」という広報様の気遣いで2台になったようだ。日中の仕事が一段落した後、会議室でさっそくネットワーク構築を始めることにした。

Webブラウザから設定できるエレコムのPoEスイッチが2台到着。ファンレスなので静か~

 両者とも全ポートギガビット対応で、しかもPoE(Power over Ethernet)対応なので、無線LAN APへの給電も可能。ファンレスの静音設計なので、オフィスでの利用においても安心。50℃対応の耐熱設計なので、過酷な環境でも問題ない(さすがに50℃は働いている人が危ないが……)。もちろん、法人向けの3年間保証となっており、デリバリー保守(先出し)とセンドバック保守(延長)をオプションで提供するという。

 さて、スペックを見てみると、きちんと法人向け仕様であることがわかる。まずVLANに関しては物理ポート、MACアドレス、サブネット、プロトコル、IEEE802.11Q対応タグのほか、全VLANからアクセス可能なポートを設定できるマルチプルVLANにも対応。幅広いポリシーに基づき、部署やグループごとにネットワークを分割することが可能だ。企業ネットワークであれば必須の機能で、今回も上流ネットワークからVLAN IDが割り当てられている。

会議室に2台を設置して、いざ設定開始

 また、冗長化経路のリンクの切り替えを自動化するスパニングツリー(STP/RSTP/MSTP)や複数のリンクを冗長化・広帯域化するリンクアグリゲーション、ネットワーク管理を実現するSNMPなど法人向けスイッチに必要な機能はひととおり網羅している。さらに許可されたユーザーのみネットワークにアクセスできるIEEE802.1X認証、パケットのアクセス制御を実現するACL(AccessControlList)、偽装IPアドレスに対抗するIP Source Guardなどセキュリティ機能も数多く搭載する。現場においては、ネットワークループを自動検知し、ループの発生ポートを閉鎖するループ防止機能が便利。エンドユーザーが誤ってケーブルを挿し間違っても、安定した通信を実現する。

 ちなみにネットワークケーブルも同梱されてきた。ギガビット以上のEthernetはケーブルの伝送品質が特に重要になるが、今回同梱されてきたのは当然高品質なCAT6Aケーブルなので問題なし。しかも、スタンダードな“太麺”ケーブルに加え、“きしめん”状のフラットケーブル、“細麺”ケーブルとバリエーション豊か。ツメ折れ防止カバーに加え、やわらか素材を使っているため、ツメも折れにくいという。機器の性能を発揮し、トラブルを防ぐためには、ケーブルにもこだわりたいところだ。

ツメが折れないケーブルも同梱

2日目午後 Webブラウザ経由でVLANを設定

 さて、ここまで聞けば、かなりガチな法人向けスイッチがやってきたことがわかる。担当も元ネットワーク雑誌担当とはいえ、すでに5年も前の話。Catalyst 3550でL3スイッチの連載していたのはすでに10年前(遠い目……)。L2スイッチはいえ、一介の編集者に扱えるのだろうか? 不安は尽きないので、添付のクイックセットアップガイドを読む。

添付のクイックセットアップガイドを見るとセットアップの仕方が載っている

 なるほど、エレコムのスイッチはなにせWebブラウザでの設定が可能だとか。添付のクイックセットアップガイドを開くと、WebのGUIにアクセスするまでが書いてある。なになに? PC側のIPアドレスを固定し、指定のIPアドレスでWebブラウザを開けとな。そう言えば、昔のWindowsはIPアドレスを変更するたびに再起動していたなあと思い出しつつ。

 クイックセットアップガイドに記載された管理者アカウントでWebページを開くと、きちんと日本語化されたWebのGUIが表示された。

添付のクイックセットアップガイドを見るとセットアップの仕方が載っている

 左側に「設定」「モニタリング」「Ping送信」「メンテナンス」などのメニューが並んでいるが、すごいメニューの多さだ。VLANだけでも、「VLAN設定」「プライベートVLAN」「ダイナミックVLAN設定」「Voice VLAN」などがある。一般的なVLANであれば、「VLAN設定」-「VLANメンバーシップ」を表示し、VLAN IDを入力の後、所属させたいポートのチェックボックスをオンにすればよい。実に容易だ。

ポートVLANの設定もチェックボックスを付けるだけ

タグVLANもポートごとにタグの有無を決めればよい

 モニタリングでもハードウェアのステータスやトラフィック状況などさまざまな統計データをとれるようになっており、中身を見てもかなり本格的なことが見て取れた。これなら、すでに社内LANでさまざまな設定が施されていても、問題なく対応できそうだ。ちなみにPDFで提供されているユーザーズマニュアルはなんと316ページにもおよぶ。

 いったん設定を済ませてしまえば、結線等はそれほど面倒ではない。情シスから提供された上流ネットワークへのアップリンクとつないでみると、VLAN設定も問題なかったようだ。これでアップリンクとスイッチ間接続を除いた21ポートの有線LANポートが確保できた。ここにNASをつなげば、いっぱしのインスタントオフィスができあがりだ。

2日目は会議室に有線LANとNASをセットアップ!

20人規模でVLAN対応の社内ネットワーク構築のお見積
製品種別 製品名 標準価格(税込)
16ポートPoEスイッチ EHB-SG2A16-PL 1 5万9400円
8ポートPoEスイッチ EHB-SG2A08-PL 1 3万8880円
CAT6Aケーブル(1m) LD-GPAT/BU10 5 6210円
Linux NAS 4TB NSR-MS8T2BLB 1 9万7200円
合計 20万1990円

 次回は無線LAN構築を見ていこう。

(提供:エレコム)

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