クルマの祭典にPCの雄、レノボが出展!
モータースポーツに力を入れるレノボの戦略とは?
11日まで幕張メッセで開催中のカスタムカーの祭典「東京オートサロン」。恒例のコンパニオン記事はほかに譲るとして、ここではASCII.jpでもおなじみのPCメーカー「レノボ」がブース(ホシノインパル・ブースの一角)を出していたので、担当者になぜオートサロンに?と疑問をぶつけた。
数年前のF1にはじまり、日本でもスーパーフォーミュラ(関連記事)や2015年からは全日本ラリー選手権のチームにもスポンサードを開始したレノボ。最近ではITとクルマの関係性が近いとはいえ、なぜモータースポーツに? レノボの担当に聞いた。
「今回展示しているPCやタブレットはすべてモータースポーツの現場で使用されています。レースではPCでデータを取っていますから、ピットインのタイミングでマシンに向かうとき、落として使えなくなったらレースが台無しになります。これらのモデルはすべて耐衝撃性などを備えていますから、モータースポーツの過酷な現場でも安心して使えるという堅牢性などをアピールするためです」。
GTでもフォーミュラでもラリーでも、モータースポーツの現場ではデータロギングのためにPCは切っても切り離せない。そしてピットの中では工具などが床に置かれているので、慌てるとつまずくこともある。そんなときに壊れるようではレースの現場で使うのはリスキーだ。
しかし、最初はF1だったが、なぜ日本国内のレースをスポンサードすることになったのだろうか。
「まず、F1ではグローバルにレノボブランドをアピールしたかったんです。スーパーフォーミュラや全日本ラリーでスポンサードを始めたのは、PC市場ではないところで、お客様に我々の商品を知ってもらうためですね。SUPER GTは今のところやっていませんが、カルソニックさんのレースカー(GT-R)のリア部分にロゴを入れてもらっています」とのこと。
とはいえ、PC/IT系イベントではないオートサロンに出展するのは、ある意味アウェイだし、大変なことではなかろうか。
「確かにホームであるPC系イベントとは違います。しかし、PC系イベントでは出会わないお客さんにレノボを知ってもらうことができます。これはとても大きいんです。なので、この出展は大変意義があります」。
現地では興味深そうにレノボの製品を触るお客さんの姿があった。とくに「X1 Carbon」はその軽さと薄さ、堅牢さから、熱心に説明を聞いている人も見られた。これまでもCEATECと東京モーターショーが連動したり、スマホ系イベントに自動車メーカーがブースを出していることもあったが、今後はもっとクルマとPC/IT系イベントはボーダーレスになっていくことだろう。