高校生向けの「PW-SH2」。全5色を用意
シャープから電子辞書「Brain」の新モデル4機種が発表された。生活・教養用途の「PW-SA2」（実売価格4万1000円前後）、大学生・ビジネス向け「PW-SB2」（同3万7000円前後）、高校生向け「PW-SH2」（同4万1000円前後）、中学生向け「PW-SJ2」（同3万7000円前後）というラインナップで、SH2とSJ2が2015年1月23日、SB2とSA2が2015年2月6日発売となる。
生活・教養用の「PW-SA2」は3色のカラーモデルを用意
大学生・ビジネス向けの「PW-SB2」（左）と中学生向け「PW-SJ2」（右）は2色ずつ
ディスプレーを回転させることでタブレットスタイルに
底面にはスタイラスペンを搭載している
同社の電子辞書は1979年発売の「IQ-3000」からはじまり、以降代を重ねて進化。2014年春モデルの「PW-SH1」では、ディスプレーが背面方向に360度回転し、タブレットスタイルで使用できるほか、アルミ合金の液晶フレーム採用による耐衝撃性の強化などが図られた。
本体前面にマイクを内蔵
マイクボタンをタップすれば、音声で検索できる
一括検索時に辞書の選択が可能になった
新機種は、従来モデルの機能を踏襲しつつ、調べる際の使い勝手を強化。間違えて覚えている言葉（たとえば“依存心”の意味を調べたいときに“イソンシン”ではなく“イゾンシン”）で検索をかけても、知りたかった候補が表示される「あいまいチェック」や、内蔵マイクによる音声入力に対応。さらに、収録辞書の一括検索時に、検索対象に含める辞書を選択できるようになった。学校指定の辞書のみで検索したい、という場合に便利だ。
SB2に搭載される英語学習コンテンツ
SH2には「総合英語 Forest7th」を収録
イラスト入りのわかりやすいコンテンツも収録
また、2020年の東京五輪を見据えて英語学習コンテンツを拡充。ビジネス向けのSB2には英英辞典×2や連語類語辞典を含む6冊と、英語資格試験対策用書籍などを収録。高校生向けのSH2には、高校の英語参考書としてはもっとも有名だという桐原書店の「総合英語 Forest7th」を収録している。
中学生向けのSJ2にも、学研「レインボー英和・和英辞典」を収録するほか、SB2、SH2、SJ2には「ART CALL」という英語学習アプリを搭載する。
ダウンロード辞書では語学時辞典のラインナップを増強
このほか、辞書データをダウンロード購入できるオンラインストア「ブレーンライブラリー」において、語学辞書のラインナップを増強。中国語や韓国語辞書も発売する。
フレームの合成強化でタフネス性能がアップ
耐衝撃性についても、アルミ合金フレームの強度アップや底面フレームの追加により、落下や加圧、振動に対応。血気盛んな学生がカバンの中に入れて荒々しく持ち歩いても破損しないように考慮している。
高校生の利用率は拡大！ 小中学生も増加する!?
国内の電子辞書市場は縮小傾向と予測
現在の電子辞書市場について、同社デジタル情報家電事業本部 モバイルソリューション事業部 パーソナルソリューション推進部 企画商品グループ チーフの西宮健司氏は、2013年の152万2000台から2016年には125万3000台まで出荷台数が下がると見ており、市場全体がシュリンクしていくとの考えを示した。
しかし、その中にあって現状は高校生の利用率が上がっており、さらに小学校における英語学習の低学年化などで今後学生の需要は増えていくと予想。ネットにつながらない学習専用ツールとして、電子辞書のニーズは根強いと語った。
