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人工知能がアプリランキング予測、正答率は7割 クエリーアイ、名古屋大学院と「ディープラーニング」共同研究

2014年12月11日 20時00分更新

文● 盛田 諒(Ryo Morita)/大江戸スタートアップ

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 鏡よ鏡、1時間後にランキング第1位を飾っているアプリはなあに?

 開発者が「白雪姫」を呪うための技術ができた。アプリマーケティング会社のクエリーアイと名古屋大学大学院が8日、App Storeのランキングを予測できる人工知能を開発したと発表した。1時間ごとのランキングを予測し、正答率は約7割。内訳は無料総合ランキングが77.1%、有料総合ランキングが63.8%など。

 人の脳細胞を模した人工神経細胞網(ニューラルネットワーク)の先端分野であるディープラーニング技術を応用し、2011年からの2年間分のApp Storeランキングデータを、コンピューターに学習させたもの。1時間単位のランキング、ソーシャルメディアやブログからのリンク数を学んだことで「1時間以内に未知のアプリが急上昇するかどうか」が予測可能になっているという。

 共同研究そのものは4年前から進めていたもので、論文として発表するのは今回が3回目。同社によれば、画像認識などに使われてきたディープラーニングをマーケティングに応用したのは「恐らく初めて」。

 クエリーアイの水野政司代表は1994年に機械学習に関する論文を学会で発表するなど、人工知能の研究を20年以上に渡って続けてきた人物。同社では来年内にサービスとして提供予定。今後はアプリ以外のマーケティングに人工知能を応用したり、市場予測ができる人工知能サービスを展開する予定。

 第1位と予測された会社に「毒リンゴ」を送る開発者があらわれないことを願う。


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