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業界人の《ことば》から 第120回

構造改革をやり切る年──ソニー平井一夫社長

2014年12月02日 09時00分更新

文● 大河原克行

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今回のことば

「モバイル事業はソニーにとって最大の事業。この事業のリスクをコントロールし、安定的な収益基盤を構築することが喫緊の経営課題」(ソニー・平井一夫社長)

社長自ら登場した異例の会見

 ソニーは、2014年11月18日および25日の2日間に渡り、東京・品川の同社本社において、証券アナリストおよび報道関係者を対象にしたSONY IR Day 2014を開催した。

 映画や音楽事業で構成されるエンタテインメント事業に関しては、昨年IR Dayを開催した経緯があったが、これは、一時、ソニーの筆頭株主だったサード・ポイントが、エンタテインメント事業の分離を提案したことを受けて、証券アナリストを対象に開催したものであり、今回のように全事業に渡って、事業方針説明を行ったのは初めてのことだ。

 「より透明性をもった情報開示と説明責任を果たすことを目的として、事業責任者が中期的方針や目標を説明するもの」と、ソニーの平井一夫社長は語る。

 電機大手では、日立製作所、パナソニックが一日がかりで、それぞれIR Dayを開催しているが、いずれもCFOが冒頭に挨拶するスタイル。それに対して、今回のソニーの場合は、18日に平井一夫社長が登壇して事業の現状について説明するという、力の入ったものになった。

平井社長自ら登壇して、事業の現状について説明

 だが、「事業環境や、競争状況をしっかりと分析し、それを前提として、利益を安定的に確保することを重視した計画を作るように指示した」というように、その内容は、成長戦略よりも、利益重視の体質に向けた変革への取り組みが中心となった。

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