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OSS版のユーザーは世界で5億人!Google、MSに続く第3の選択肢へ

Web 2.0時代生まれのZimbra、クラウド・モバイルに挑む

2014年11月28日 09時00分更新

文● 大谷イビサ/TECH.ASCII.jp 写真●曽根田元

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ようやく時代が追いついた?次は3つ目の柱を立てる

 あくまで個人の意見ではあるが、生粋のビジネスコラボレーションベンダーであるZimbraに、コンシューマー主力のヤフーやインフラ系のVMwareのビジネスはなじまなかったのではないかと想像する。クラウドとモバイルが一気に台頭してきた重要な時期に、ビジネスフォーカスの異なる企業の傘下でビジネスを展開しなければならなかったのは、やはりハンデになっていたはずだ。

 しかし、Telligentという同じレイヤーの企業との統合で、ようやくクラウド・モバイル時代に対応できる準備が整ったように思える。松岡氏は「2005年頃にWebメールを謳っていましたが、正直動機に欠けていました。ですが、クラウドとモバイルが台頭してきて、ようやく使える環境が整ってきた。モバイルに関しては、最優先で取り組んでいる」と語る。

 では、Zimbraの差別化ポイントはどこか? Zimbraのコアは変わらない、Zimbra Collaborationでは、メール、カレンダー、アドレス帳という不変のビジネスアプリケーションの使い勝手に磨きをかけると共に、Zimletで他のサービスとのマッシュアップを続ける。関根氏は、「Web 2.0といって騒がれていましたが、今から振り返れば地図しかなかった。でも、パートナーとの連携はずっと続いていて、Zimbraのアドレス帳からビデオ会議を始めたり、ThinkFreeのようなJavaベースのOfficeアプリを直接使えるようにしています」とアピール。最近ではSalesforceやCisco WebExとの連携も可能となっており、使い勝手はますます向上している。

Zimbraが提供するコラボレーション、ソーシャル、シンク&シェアの3本柱

 そして、同社は次のステップとしてコラボレーション、ソーシャルに続く、3本目の柱「シンク&シェア」を立ち上げようとしている。これは端的に説明すれば、セキュリティを確保したDropboxの企業向け版。松岡氏は、だからシンク&シェアも、メール中心の作業形態を変えずにファイル共有やコラボレーションをやりやすくしようという設計思想です」と語る。ポストPCとなるデバイスも進化も踏まえて、オフィスユーザーが使いやすい環境を追求していくとのことで、今後の発表も楽しみだ。

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