新CPUなどの採用で基本性能が向上
新Mac miniは、いずれもCPUに“Haswel”と呼ばれる第4世代のデュアルコアCore i5プロセッサを採用している。前モデルはコードネーム“Ivy Bridge”と呼ばれる第3世代のCore iプロセッサだった。ちなみに、前モデルは2機種ラインアップされており、下位機種にはデュアルコアCore i5(2.5GHz)、上位機種にはクアッドコアCore i7(2.3GHz)が搭載されていた。
今回試したミドルモデルはデュアルコアCore i5(2.6GHz)なので、前モデルの下位機種よりはパフォーマンスが向上していると考えられるが、上位機種よりは少し劣りそうだ。特にマルチコア環境ではパフォーマンスに差が出ると思われる。
ただし、アップルによればグラフィックスは前モデルに比べて最大90%高速になっているとのことなので、ビデオやゲームなどグラフィックスパフォーマンスを必要とする用途では従来より快適になっていると思われる。
Geekbench 3(64bit)
そこで性能面をチェックするため、いくつかベンチマークソフトを試してみることにした。まずは、「Geekbench 3」を実行してみたところ、次の表のようになった。
Geekbench 3(64bit)によるベンチマーク | ||||
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機種 | CPU | コア数 | シングルコアスコア | マルチコアスコア |
Mac mini(Late2014) | Core i5 (2.6Ghz) | 2 | 3222 | 6877 |
Mac mini(Late2012) | Core i5 (2.5Ghz) | 2 | 2864 | 6000 |
Mac mini(Late2012) | Core i7 (2.3Ghz) | 4 | 3049 | 11836 |
※Mac mini(Late2012)については、Geekbenchの開発元のPrimate Labsのサイトを参考にしている
これを見ても分かるように、シングルコアスコア、マルチコアスコアのどちらも前モデルの下位機種を1割以上上回る結果になっている。一方、前モデルの上位機種と比べるとマルチコアスコアはやはり及ばないが、シングルコアスコアの結果はほぼ同等か少し上回る数値が出ており、新型CPUの性能のよさがうかがえる。
CINEBENCH R15
次に、ベンチマークソフトの「CINEBENCH R15」も試してみたところ、OpenGLのスコアが25.99fpsとなった。前モデルのMac mini(Late2012)と同じグラフィックス(チップセット内蔵のIntel HD Graphics 4000)を搭載しているMacBook Air(Mid2012)では、このスコアが15.59fpsだったので、6〜7割向上していることになる。
Blackmagic Disk Speed Test
本製品はストレージに1TBのHDDを搭載している。その性能をチェックするため「Blackmagic Disk Speed Test」を試してみたところ、図のようになった。回転数が5400rpmなので特別速いわけではないが、日常的な作業で不満を感じることはあまりないはず。
なおアップルの直販サイト「Apple Store」では、CTOでCPUをデュアルコアCore i7(3.0GHz)に、ストレージをSSDかFusion Drive(HDDとSSDを組み合わせたもの)に変更できるので、パフォーマンスを重視する人は検討してみるといい。また、メモリーも標準の8GBから16GBに増設できる。新モデルはメモリーがロジックボードに直付けになり、個人で増設できないようになっているので、メモリー容量が必要な人はCTPを利用してあらかじめ増設しておいた方がいいだろう。