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柳谷智宣の「神アプリの説明書」 第52回

待望の公式Officeアプリ「Word for iPhone」を徹底解説

2014年11月19日 10時00分更新

文● 柳谷智宣

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画像の入れ替えも可能!
「Word」の使い方

 まずは「Word」から紹介しよう。ファイルアクセスや検索など、アプリの基本操作はExcelもPowerPointも共通している。ファイルを読み込むと、すぐに編集画面が開く。特殊なフォントが利用されている場合は、正確に再現できない可能性があるというメッセージが表示される。

 Wordファイルは.docx形式に対応し、画像や表はもちろん、グラフやスマートアート、脚注などもそのまま表示できる。変更履歴など一部の機能は、プレミアム機能となっており、利用するにはOffice365の契約が必要になる。.doc形式は読み込みが可能。編集する場合は、.docxへ変換するように促される。そのほか、テンプレートの.dotや.dotxも編集可能。テキストファイルやHTML、PDFなどのファイルには対応していない。

テキストはもちろん、レイアウトもきちんと再現できる。もちろん、編集も可能。ピンチ操作で拡大・縮小操作になる。タップでキーボードがアクティブになり、ダブルタップで単語の選択、トリプルタップで段落の選択になる

「A」(リボン)アイコンをタップするとメニューが開く。「蛍光ペン」では、マーカーを引くことができる

「下/上付き」といった特殊な書式も入力できる

 テキストの編集はもちろん、色の変更、下付き文字などの特殊な書式、校正ツールなども入力できる。新しくファイルを作成することもでき、テンプレートも利用できる。以前の「Office Mobile」とは違って、画像の差し替えも可能だ。

 iPhone版では、リフロー表示もサポートしている。スマホの画面に最適化し、閲覧・編集ができる機能だ。ヘッダーや画像を追加するなど、レイアウトが変わるような操作を行なうと、自動的に印刷レイアウト表示に戻る。

 オフラインでの編集も可能。とはいえ、あらかじめ一度開いておき、データをダウンロードしておく必要はある。その後はインターネットにつながっていなくても編集できる。オンラインになると、自動的にファイルがアップロードされるので手間もかからない。

 ちなみに、マクロは本アプリでも対応していないが、これは仕方のないところだろう。そのほか、スタイルや文末脚注、キャプション、目次の追加や編集は行なえない。またスペルチェックはできるが、文章校正は非対応。スマホなので、ウィンドウの分割も当然できない。

「ホーム」をタップすると、ほかのメニューに切り替えられる

「校閲ツール」では、校正ツールや文字数のカウントなどを利用できる

「変更履歴の記録」など一部の機能はプレミアム機能になっている

テンプレートから新規ファイルを作成することも可能

画像を長押しし、「置換」をタップ

画像を変更できた

ページ全体が表示される「印刷レイアウト」ビュー。画面上部のリフローアイコンをタップ

スマートフォンの画面に適したレイアウトで、テキストなどを編集できる

「ファイル」アイコンをタップすると、コピーや自動保存、印刷といった機能を利用できる

編集したファイルをメールで送信!
クラウド経由も可能

 編集したファイルをほかのユーザーと共有することもできる。WordもしくはPDFファイルとして添付するほか、クラウドを利用してURLのみを送信することも可能。その際、Wordファイルの編集を許可するかどうかを選択できる。

「共有」アイコン(iPhoneのバージョンによっては「その他」アイコン)をタップする。ここでは「電子メールにリンクを記載」を選ぶ

ファイルのアクセス許可を設定する

メールを送信する

受け取り側は、URLを開くとファイルにアクセスできる

添付する場合は、PDFファイルに変換できる

 以上が「Word for iPhone」の説明書となる。本格的な文書編集が可能になり、外出先での作業の幅が広がりそう。マイクロソフト謹製らしい完成度で、動作も軽快。文句なしの神アプリとなっている。次回は、「Excel for iPhone」と「PowerPoint for iPhone」を2本一緒に紹介する。


筆者紹介─柳谷智宣

著者近影 柳谷智宣

1972年生まれ。ネットブックからワークステーションまで、日々ありとあらゆる新製品を扱っているITライター。日経パソコンオンラインで「ビジネスPCテストルーム」、週刊SPA!で「デジペディア」を連載するほか、パソコンやIT関連の特集や連載、単行本を多数手がける。近著に「ポケット百科 GALAXY SII LTE 知りたいことがズバッとわかる本」(翔泳社)「Twitter Perfect GuideBook」(ソーテック社)、「Dropbox WORKING」(翔泳社)、「仕事が3倍速くなるケータイ電話秒速スゴ技」(講談社)。


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