マルチデバイス対応—iPhone/iPad/Androidタブレットでも使える
そして、マルチデバイス対応は、「Office 365サービス」の肝となるサービスだ。
Office Premiumを購入したユーザーは、「Office Mobile for iPhone」「Office for Android」に加えて、新たに提供を開始した「Office for iPad」の利用が可能になる。つまり、Office搭載PCを購入すると、これらのモバイル端末においてOfficeアプリを利用した編集作業などが行なえるようになるのだ。
PCユーザーの多くは、スマホやタブレットを複数台所有している。
実際、世界17カ国のインフォメーションワーカーを対象にした調査では、3台以上のデバイスを持っているユーザーは52%に達しているという。
AppStoreやGooglePlayから無償でアプリをダウンロードするだけで、これらの端末で最新のOfficeが利用できる環境は、家庭と仕事で、しかもマルチデバイスでOfficeを利用したいユーザーに大きなメリットだといえよう。
日本では、Office Premiumの存在がマルチデバイス利用を推し進める
今週、米マイクロソフトでは、iPhoneおよびiPad版に加えて、Androidタブレット向けプレビュー版(製品版の提供は2015年初期)の提供を開始しており、海外においてはこうした動きがダイレクトにマルチデバイスによる利用を促進するであろうことは明らかだ。一方日本では、膨大な数の最新Windows PCに組み込まれたOffice Premiumが、マルチデバイス利用を推し進め、整えていくともいえるだろう。
日本マイクロソフトでは、「Office Premiumは、日本市場に最適化した製品であり、OEMパートナーとのこれまでの連携実績を生かして取り組むものになる」と位置付けたが、まさにその言葉を具現化した仕組みになっている。
また、マルチデバイス対応や、永続的に最新のOfficeが利用できる環境は、マイクロソフトが目指す「モバイルファースト、クラウドファースト」を実現するものになる。
そして、日本のユーザーにとっては、全世界で最もサービスが付加されたOfficeが、安価に利用できる環境が整っているといえる。Office Premiumによって、日本のユーザーのOffice利用率がますます高まることになりそうだ。
もちろん、日本マイクロソフトにとってみれば、これで成果を出さなければ、従来の特別扱いがなくなるという危機感もあるだろう。
日本マイクロソフトには、成功以外に選択肢はないビジネスがofficeだといえる。
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