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台湾同人誌即売会「PETIT FANCY」は日本のアニメが大人気

2014年11月03日 18時00分更新

文● 伊藤 真広

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 もはや、アニメや漫画、ゲームの流行作品は、日本と変わらないといっても過言ではない、台湾オタク文化。そんなオタク文化が一同に会する日本のコミケにあたる同人誌即売会の模様は、これまでにもいくどとなくお伝えしてきた。

 今回も、台湾のアニメ専門誌「FRONTIER」が主催する10月の同人誌即売会「PETIT FANCY」の様子をのぞいてきたので、その模様をお伝えしていこう。

会場がある国立台湾大学は、日本統治時代には、台北帝国大学だった場所で、戦災を逃れた戦前の建築物がいまも残っている名門大学

開幕すると人が怒涛の勢いで会場内になだれ込み、一瞬にして人混みになるのは日本のコミケと同じ

 台湾の同人誌即売会イベントの会場としておなじみの国立台湾大学体育館で10月25日、26日の2日間にわたり開催された「PETIT FANCY」。

 2月、7月に行なわれる「Fancy Frontier開拓動漫祭」よりも小規模ではあるものの、1万人以上が参加。出展するサークル数は、同人サークル約300に、模型・造形サークルなどが加わり合計350サークル程度。

 日本の即売会の規模でいうと、都立産業貿易センターで開催されていた中規模のオンリー即売会と同程度だ。サークル出展料は、1サークル1日400台湾ドル(1500円前後)となっている。

 台湾の大学生の初任給が日本円で約9万円と日本の半分(日本の大卒初任給は20万円前後)、日本と物価が違うこともあり、日本人から見るとかなり安く感じるが、台湾人の感覚では3000円と決して安くない様子。

日本に比べると表現の規制が厳しいため、男性向けサークルでも頒布物は健全なものが多い。また、漫画を書ける人が、まだ少ないためグッズやイラストサークルが多いのも特徴

今回は、フィギュアや造形物のコーナーも用意されていた

「東方Project」を題材とした花札ゲームを頒布する同人サークル。台湾でも花札はポピュラーなカードゲームなのだろうか?

二次創作作品ばかりではなく、オリジナルのグッズやイラストを頒布するサークルの姿もみられた

 今回の「PETIT FANCY」には、日本からのサークル参加者は少なく、その理由を台湾の友人に聞いてみたところ、直前に「艦隊これくしょん-艦これ-」のオンリーイベントが開催され、そちらに日本から多くのサークルが参加していたためだと思う」と話していた。

 ちなみに日本のサークルがイベントに参加する方法だが、当落通知を郵送で受け取る必要があり、台湾の住所が必要となる。そのため、台湾人の友人などの協力が必須。

 2月と7月に開催される「Fancy Frontier開拓動漫祭」では、日本の企業による出展申込の代行が、公式に行なわれているので、台湾人の友人がおらず、日本から参加を検討している人は、「Fancy Frontier開拓動漫祭」の公式サイトの日本語ページの案内を参考にするといいだろう。

会場内に設置されたコスプレイヤー向けの撮影スペース。撮影用パネルは台湾の撮影スタジオが協力して用意。台湾では撮影スタジオも数多くあるとのことだ

通路に設置された落書きコーナー。買い物を終えた参加者などが思い思いのイラストやメッセージを書き込んでいた

「PETIT FANCY」は、ステージでイベントに出展する音楽サークルによるライブなども実施される。ステージに出演は、事前申し込みを行なえば、だれでも出演可能とのことだ

 「PETIT FANCY」に出展しているサークルの頒布物だが、「艦隊これくしょん-艦これ-」と「ラブライブ!」関連が多かったほか、「ソードアート・オンライン」「鬼灯の冷徹」などの二次創作物を頒布するサークルがあった。また、昨年まで、一定数のサークルするがあった「東方Project」は、以前に比べるとぐっと数を減らしていたように感じられた。

 同イベントで見つけた台湾のコスプレ美女の模様は、フォトレポートでお伝えするので、楽しみに待っていてもらいたい。

韓国のコスプレヤーAZA MIYUKOがゲストとしてイベントに参加

AZA MIYUKOさんがステージで撮影会を実施。日本以外からの参加者も徐々にではあるが増えているようだ

日本でも黒猫のコスプレで知る人の多い、AZA MIYUKOさん

今回の日本からのスペシャルゲストは声優の上坂すみれさん。ステージは大盛り上がり!

次回の大規模な同人誌即売会は2月の「Fancy Frontier開拓動漫祭」。会場は、台北大学体育館から花博公園にあるイベントホールに変更されているので、参加を考えている人は注意

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