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荻窪圭の“這いつくばって猫に近づけ” 第379回

カシオ「EX-FR10」で撮る、普通ではありえないアングルの猫写真

2014年10月31日 12時00分更新

文● 荻窪圭/猫写真家

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至近距離にいる猫も撮れちゃう!

 もうひとつFR10のメリットは、猫がどんな姿勢でいても撮れること。

 人なつっこい猫は往々にして、こっちにトコトコトコと近づいてきて、そのままちょこんと座っちゃうのである。

 残念ながら向かい合って座ってくれることはまずない。

 まず身体を密着して足にスリスリし、こっちにお尻を向けるか、足の横にちょこんと座るのである。

 要するに、至近距離にいすぎて、しかも顔がこっちを向いてないのだ。こういう猫は撫でる分にはいいけど、写真に撮るのは大変である。

 でもFR10ならこんなことができるのだ。

 カメラ部を持った右手をぐいっと伸ばして向こう側から撮るのである。

 次の写真を見ていただけるとわかるかと思う。これを撮ったのは猫の奥に見えてる私なのだ。左手にちらっと見えてる黒い物体がFR10のモニター部。右手を伸ばして上からカメラを垂らし、モニタを見ながらシャッターを切ってるのである。

FR10ならではのワイヤレス写真(2014年10月 カシオ EX-FR10)

FR10ならではのワイヤレス写真(2014年10月 カシオ EX-FR10)

 まあ実際には、モニター部とカメラ部がワイヤレスでつながってるので、どうしても表示やシャッターのタイムラグが避けられない。

 シャッターのタイミングを重視するなら、カメラ部についてるシャッターを押すべし。慣れてくれば、左手にあるモニターを見ながらカメラ部を持った右手でシャッターを押せます。

 FR10ってカメラ部とモニター部の両方にシャッターがあるので好きな方を押せばいいのだ。

 というわけで、ぺちゃっと座ってたサビネコを正面から撮ろうとしたら、もう1匹の猫がシャーッと威嚇しながらやってきて邪魔したの図。

 2匹とも人なつっこいのだけど、互いに仲が悪いのだ。片方が人と楽しく遊んでるともう片方が邪魔しに来るのである。

サビネコを撮ろうとしたら急に横から(ちなみに私は画面に向かって右手におります)シャーッと唸りながらキジトラがやってきたのだ。ちょうど両方が唸った瞬間の顔を撮れた(2014年10月 カシオ EX-FR10)

サビネコを撮ろうとしたら急に横から(ちなみに私は画面に向かって右手におります)シャーッと唸りながらキジトラがやってきたのだ。ちょうど両方が唸った瞬間の顔を撮れた(2014年10月 カシオ EX-FR10)

 ちなみにサビネコの方が古参猫。キジトラはまだ若い新参猫。だから仲が悪いのでしょう。

 猫同士の関係も大変だ。

 それはそれとして、FR10の楽しさは、画質じゃなくてこうやって遊びながら撮れる点にある。カメラ部を取りつけた一脚に一緒にネコジャラシを縛り付けてそれで誘ってみようかとか、いろいろしょうもないことを考えているので、面白い写真が撮れたらまたいずれ。

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筆者紹介─荻窪圭


著者近影 荻窪圭

老舗のデジタル系ライターだが、最近はMacとデジカメがメイン。ウェブ媒体やカメラ雑誌などに連載を持ちつつ、毎月何かしらの新型デジカメをレビューをしている。趣味はネコと自転車と古道散歩。単行本は『ともかくもっとカッコイイ写真が撮りたい!』(MdN。共著)、『デジカメ撮影の知恵 (宝島社新書) (宝島社新書)』(宝島社新書)、『デジタル一眼レフカメラが上手くなる本』(翔泳社。共著)、『東京古道散歩』(中経文庫)、『古地図とめぐる東京歴史探訪』(ソフトバンク新書)、『古地図でめぐる今昔 東京さんぽガイド 』(玄光社MOOK)。Twitterアカウント @ogikubokei。ブログは http://ogikubokei.blogspot.com/


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