使いやすくなった！　「Windows 10」プレビュー版特集 第4回

Windows 10の発売は2015年秋？　新デスクトップはこうなる

コマンドプロンプトを強化
ショートカットでスピーディーに作業できる

　変わり種の新機能として、コマンドプロンプトの強化が挙げられる。従来は、Windowsのコマンドプロンプトでは「Ctrl」キーを使ったキーボードショートカットは利用できず、マウスなどを組み合わせて適時編集機能を呼び出してやる必要があった。

　Windows 10 Technical Previewではプロパティ設定変更により、このキーボードショートカットが有効化され、例えばウェブブラウザーの検索結果にあるテキストをコピーして、そのままコマンドプロンプトのコマンドラインに「Ctrl」＋「V」のショートカットで貼り付け……といったことも可能だ。

　また、「Shift」キーとカーソルキーの組み合わせでコマンドプロンプトの表示内容をマウスなしで選択することも可能だ。

Microsoftが「Geeky（マニアック）」と自称する新機能も紹介。従来まで、Windowsのコマンドプロンプトでは「Ctrl」＋「C」「V」によるコピーペーストのキーボードショートカットが直接利用できなかったが、プロパティーの設定変更で利用可能になり、よりスピーディーに作業できる。コマンドプロンプト上での範囲選択もマウスカーソルによる操作ではなく、「Shift」キーを押しながらのカーソル移動でできるなど、テキストエディターの操作感覚に近くなっている

　「何がすごいのか？」とほとんどのユーザーは感じるだろうが、こうした地味で利用者の少ない基本機能でもブラッシュアップが行なわれていること、そして「パワーユーザー向けの機能強化を重視している」というアピールという側面の2つがある。より原点に立ち返って機能強化を進めていることの現れかもしれない。

マウス操作とタッチ操作をスムーズに移行する
新機能「Continuum」

　Windows 10 Technical Previewではまだ実装されておらず、イベントでもコンセプトビデオの上映にとどまっているが、「Continuum（コンティニュアム）」という機能の導入が検討されている。

　ここまで紹介したように、デスクトップ復権で「キーボード」＋「マウス」の重要度が上がった一方で、タッチ操作の操作性についてはむしろ後退している部分があるように思える。だがMicrosoftはタッチ操作からの後退を完全に否定しており、むしろ両者の長所をどう活かしてスムーズに遷移していけるかを考えている。

　その提案の1つがContinuumで、例えば2-in-1のようなキーボードの脱着などでタブレットの操作体系や作業環境ががらりと変化するデバイスの場合、「キーボード」＋「マウス」に加え、「タッチ操作」の仕組みの両方が求められる。

今回公開されたTechnical Previewには入っていないものの、2-in-1タブレットのようにキーボードの脱着で大きく利用環境の変化するデバイスの場合、このデスクトップ中心の操作体系とタッチ中心の操作をスムーズに移行するための「Continuum」という機能が紹介され、そのコンセプトビデオが見られるようになっている。これら製品でキーボードを取り外すと、画面右下に切り替えボタンが出現し、タッチ操作中心のWindows 8時代のようなインターフェースへと全体に変化する

　Continuumが有効化されたデバイスでは、キーボードを外した瞬間にお知らせウィンドウが出現し、ここでタッチ中心の操作体系への切り替えが行なえる。Windows 8のスタート画面復活など、画面の表示スタイルが大きく変化する仕組みだ。

　逆にキーボードを装着すると、やはりお知らせウィンドウが出現し、「キーボード」＋「マウス」のWindows 10 Technical Preview標準の操作体系へと戻せる。

「Continuum」で、タブレット操作モードへと移行したメインのデスクトップ画面

　下記に、9月30日のイベントの様子をYouTubeにアップロードした動画を紹介する。またContinuumの動作については別のビデオが用意されているので、合わせて確認してみてほしい。

→次ページに続く　（Windows 10発売までのロードマップ）