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「OpenStackをエンドトゥエンドで提供/サポートできる」強みをアピール

「Oracle OpenStack for Oracle Linux」一般提供を開始

2014年10月09日 06時00分更新

文● 大塚昭彦/TECH.ASCII.jp

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 日本オラクルは10月8日、「Oracle OpenStack for Oracle Linux」の一般提供開始を発表した。本番環境で、OpenStackからOracle LinuxやOracle VMのコントロールが可能となる。Oracle LinuxまたはOracle VMのプレミアサポートを契約している顧客は、追加料金なしで利用できる。

 今回提供を開始するOracle OpenStack 1.0は、OpenStackの“Icehouse”リリースをベースとしたディストリビューション。Oracle Linuxに追加インストールする形式で、オラクルの公開リポジトリ(Oracle Public Yum Server、Unbreakable Linux Network)から無料ダウンロードできる。またWebサイトには、試用のための仮想サーバーイメージ(VirtualBox VM)も用意されている。

「Oracle OpenStack for Oracle Linux」の概要

 今回、オラクルがOpenStackのエンタープライズサポートを提供することで、バックエンドデータベース、ホストOS(Oracle Linux)、ゲストOS、オラクル製ハードウェア基盤まで、サポート窓口の一本化が図られる。

 ゲストOSとしては、Oracle Linuxのほか、Oracle VMがサポートするSolarisやWindows、Oracle以外のLinuxにも対応している。また、バックエンドデータベース(DB)として「MySQL Enterprise Edition」を統合し、高いスケーラビリティや安定性を実現する。さらに、OpenStackの高可用性実現のため、Oracle Clusterwareを利用してハードウェアやソフトウェアの障害に備えることもできる。

OpenStackの構成パーツであるLinux、仮想化基盤、バックエンドDB、ハードウェアを、エンドトゥエンドで提供/サポートできる強みをアピール

 また、「ZFS Storage Appliance」向けのCinderプラグインを提供するため、エンタープライズクラスのストレージを実現する。なお、オープンソースの分散ストレージ「Ceph」についてもサポートを計画している。

米オラクル チーフ・コーポレート・アーキテクトのエドワード・スクリーベン氏

 発表会に出席した米オラクル チーフ・コーポレート・アーキテクトのエドワード・スクリーベン(Edward Screven)氏は、これまでOracle LinuxやOracle VMが高い実績を積み重ねてきたことを説明し、それらをベースとしたOpenStackクラウドが利用できるようになるメリットを強調した。

スクリーベン氏が示した、Linuxに対するオラクルの取り組みの歴史。現在Oracle Linuxは1万2000の顧客を持つ

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