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SEOの考え方:サイトの基礎体力と順位改善施策の話

文●渡辺隆広/SEMリサーチ

2014年10月06日 00時33分更新

記事提供:SEMリサーチ

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(a) 「タイトル要素にキーワードを入れる」→自然検索流入増 と (b) 「サイトの更新性を高める」→自然検索流入増という2つの話は、「→」に含まれている過程の話が全く異なるものであるにもかかわらず、この両者をGoogle順位が上がるか否か、という2者択一で捉えてしまう方をよく見かけます。

SEO まわりの施策を、その施策がダイレクトに順位上昇になるか否かで考えるその思考法は、企業として一定の資源を投下して実行する以上は施策の評価判断基準として当然のことだろうと思われるのかもしれませんが、SEO は残念ながらそんな単純な物さしで判断できるほど簡単なものではありません。SEO は長期的な戦略を立て、継続的に施策を行うソリューションであって、短期的な成果を目標に、楽に順位を上げるテクニックではないのです。

この話を理解してもらうために私はよくスポーツ選手に例えて話をしています。例えばプロ野球選手(仮にバッターとする)は、バッティングゲージに入って打撃練習さえしていればプロ野球のレベルで活躍できるわけではありません。練習前に十分にストレッチもするしウェートトレーニングも必要ですし食事管理に気を配ることもあるでしょう。基礎体力の強化も必要なことです。

話を SEO に戻しますと、(1) 基礎体力をつける = サイトの基礎体力、すなわちオンラインにおけるオーソリティや評判(レピュテーション)を構築するというフェーズと (2) 打撃練習 = ターゲットの検索クエリとの関連性を高めるというフェーズの2つに分けることができます。多くの企業が安易に (2) ばかりを追い求め、結局(企業内担当者的に手間暇がかからない)外部リンクを供給してくれる SEOサービスを利用するという広告的なアプローチによって順位改善を試みるわけですが、結局 (1) がないから上手くいかない、短期的な成果しかない、あるいは Google からウェブマスターガイドラインの違反通告を受けてしまうといった結果を招くのです。

cf. Googleが評価したいオーソリティサイト(権威性)とは

確かに10年前であれば、理想論やきれいごとなど無視して、(2) のアプローチのみで順位を改善することもできましたし、だからこそここ日本では特に「検索順位を販売する」成果報酬型のSEOモデルが成長してきたわけですが、現在の状況下で (2) のアプローチのみで成功すると信じることは、大きな勘違いであることを認識しなければなりません。

cf. 「SEO終了のお知らせ」という人はSEOの本質を理解していない

ちなみに日本国内や世界的に知名度が高い、よく知られた企業サイトは (1) が中小企業と比較したら有利であると考えるかもしれませんが、現実は必ずしもそうでは有りません。知名度が高いことと、オンラインで権威度が高いことは別、つまり Google がその知名度や評判を必ずしも(私たち人間と同等に)理解できるとは限らないからです。Intel や Samsung、Hewlett-Packard、Disney、IBM といった名だたる企業も SEO に取り組んでいるのはそういう理由です。「Google が評価できなければ評価されない」という話を理解すると、優れたコンテンツを作れば勝手に検索順位が上がるから SEO という概念が不要という意見が間違っていることの説明にもなります。

さて、オンラインにおけるサイトの権威を構築する、評判を高めることは、順位を上げるためのテクニックの積み上げではなくて、サイトをどのように成長させていくのかという話です。サイトの認知度を高めることや、あるジャンルにおいて有名になることは、1週間や1ヶ月では無理ですね。クックパッドや価格.com、Amazon.co.jp などを見れば明らかでしょう。ならば、そういった短期間で SEO の成果を求めることもまた無理難題なのです。SEO は長期的な戦略を立てて、継続的な施策が必要な所以です。

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